第23話

23.好きなんです。
806
2019/02/21 00:49
カランカランと、
下駄の音が響く。





なんか…喋らなきゃ…




そう思えば思うほど、
緊張して何も喋れない。



どこへ向かってるんだろ…





カンタ
カンタ
そこのベンチでいい?


先に喋ったのはカンタさんだった。



近くのベンチを指さしていた。


あなた

大丈夫です。



2人で腰掛ける。


目の前にはお祭りに向かう人達。

女の子はほとんど浴衣を着ていて、
男の人は普通の服や甚平。


カップルや家族連れや、
いろんな人達か通っていく。







カンタ
カンタ
話、なんだけど…


そうだ…話あるって言ってた…


あなた

はいっ

カンタ
カンタ
その、ごめん。まんずから聞いた。俺そんなに冷たかったかな…自覚なくて、ごめんね。

いきなり謝られて、
ものすごく困惑した。

あなた

いや!その、え!だ、大丈夫です!!


それを言うためにわざわざ
誘ってくれたのかな…

カンタ
カンタ
……こっからは何も言わず聞いて欲しいんだけどさ、

私の方を向いてたカンタさんが、
前を向いて少し照れた感じで

そういった。

カンタ
カンタ
俺さ、どっちのことも大事で、好きだから…幸せになって欲しいと思ってんだよね。だから、言わないでおこうと思って、ただ、まじかで仲良いの見るの辛くて…それで少し冷たい態度とったんだと思う…だけど、もう後悔はしたくないから…だから…

カンタさんの言葉が、
頭に入ってこない…









ど、どーゆうこと??




カンタ
カンタ
俺、初めて会った日からあなたちゃんが好き…なんだよね。だけど返事しなくていい!あなたちゃんが、トミーのことが好きなのはもう知ってるから…






……へっ!?



ト、トミーさん!?!?



あなた

ちょ、ちょっと待って!!…私がトミーさんを、好き…????



理解ができなくて、
ハテナが浮かぶ。

カンタ
カンタ
……えっ!?ち、違うの!?

びっくりしてるカンタさん。

あなた

えええ!?!?ち、違いますよ!?トミーさんは、確かに仲良くしてもらってますけど…お兄ちゃんみたいな存在ですし…その、好きとか、そーいうんじゃ……


とりあえず違うってことを伝えると、



カンタさんの顔は一気に赤くなる。


カンタ
カンタ
うっっっっわ…………俺、恥ずかしっ……

耳まで真っ赤になる。





私も違うって言うことに必死だったのと、
びっくりしすぎて忘れてたけど……









……好きって言った?よね…



あなた

カ、カンタさん…さっきのもう一回言ってください

カンタ
カンタ
……あーもう…だ、だから……その…

もぞもぞし始めるカンタさん。


カンタ
カンタ
……ゆ、浴衣姿可愛いねって…
あなた

あー!変えた!違うでしょー!!



2人で笑い合った。


カンタさんはごめんって、
照れた感じで笑う。


あなた

……カンタさんが言わないなら私から言います!

カンタ
カンタ
えっ?
あなた

私は、カンタさんが好きなんです!ずっと、初めて会った時から…だから、付き合ってください!



手をさし伸ばして、
目をぎゅっと瞑る。















ぎゅっ



不意に抱きしめられた。


カンタ
カンタ
…っばか。なんでゆーの…そんなサラッと…


少し拗ねてるカンタさんが可愛くて、
抱きしめ返した。


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