鼓動がお互い早いのがわかる。
抱きしめる手が強くなる。
そんなの気にならない…だって…
自分で言っといて、
ものすごく恥ずかしくなる。
カンタさんが私から離れた。
そう言って、
私達はキスをした。
なんだか恥ずかしすぎて
お互い笑い合っていた。
みんなの元へ行くと、
遅いとどやされた。
事情を話したら、
快く祝福してくれた。
まんずも、喜んでくれていた。
もしまんずが言ってくれなかったら…
誘いはなく勘違いされたまま
終わってしまっていたのかもしれない。
そう思うと我慢できず、
まんずの前に立ち泣いてしまった。
カンタさんは私の頭を撫でてくれて、
まんずはもちろん驚いていた。
まんず、ありがとう。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。