タッタッタッタッタッタッ…(笹原さんの足音
タッ…タッ…タッ…タッ…タッ…(あなたの足音
笹原さん足速っ!
ダダダダダダダダ!(笹原さん加速
なんだかんだで到着
呼吸困難になりそう…
あ、鍵あった
ガチャッ
ラウールに何が起こっているんだろう…
とにかく無事を祈った
血の気がサーっと引くのが分かりました
もうラウに会えないんじゃないか
嫌だ嫌だ嫌だ、絶対嫌だ
そもそも玄関まで迎えに来ない時点でおかしい
いつも通り出てきてよ
結局、ラウールの姿はなかった
耐えられなくて泣き崩れてしまった
1週間後_____
ドンドンドンドンドン!
.
ピンポーン
めめside
あなたが会社来てないって聞いたから
心配で見に来たら
来る途中、あなたの上司の深澤さんに会った
大丈夫かな…何かあったのかな?
ガチャッ(ドアが開く
いやダメだ
ラウールがいたら…もし2人にも見えたら…
あー…なんて言おう
バタンっ
半ば強引だけど1人で入れた
シーン…
あなたの靴はあったから留守ではない
それにしても広くて綺麗な部屋だ
阿部ちゃんがオーナーなんだっけ?
たしか、向こうがリビングか
え…__?
机の上には水が入ったコップと薬
コイツは死のうとしたんだ
なんで?
それにラウールの姿がない
【次】
ちょっと!ラウちゃん、どこ行ったのよ!
主人公、死のうとしちゃったじゃないの!
そう思ってるそこのあなた
…ムフフ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。