黒川side
生徒会長さんと話し終わって
教室に戻ろうと階段を下りていたときのこと。
トンッ_
と後ろから背中を押された。
『キャッ!!』
そういってバランスを崩した私を救ってくれたのは
、、、まさかのあの王子、西畑大吾。
『ちょ、もう大丈夫だから、降ろして!』
大吾「あ、ごめん。」
『な、なんでここにいんのよ……』
大吾「暇だから屋上行こうとした、ただそれだけ。」
『あっそ……』
なにキュンキュンしてんだよ、私!!
てか、誰?私を押したの……
そう思って階段の上を見上げてみると
七海と真緒がいた。
『な、なんで?』
七海「別に?笑 転校初日に王子に好かれるとか意味わかんない笑」
真緒「誰にでも優しくするとことか見ててムカつく。」
『は?』
どうして、私はこの子達を信じたんだろう
辛い思いすんの自分だってわかってんのに、
もう、あんな辛い思いしたくないんに……
そう思ってその場を逃げようと思ったときだった
大吾「そーゆーの、辞めた方がええんちゃう?」
七海「え、いや……大吾くんはみんなの王子様やないですか。」
真緒「あんなんに公開告白とか……意味わかんない……」
大吾「お前らこそ頭どうかしてんちゃう?お前らみたいな人怪我させようとするやつのことなんか誰が好きになんねん。」
なんで、、、、
なんで私のためにそこまで言ってくれんの?
ねぇ、、、なんでよ、、、、
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。