黒川side
『なぁ、あの7人って何者なん?』
そう私が聞いたときには
生徒会長の草間くんは(
その真っ直ぐなどこか光を失ってしまった綺麗な目から
1粒の涙を流した。
リチャ「逆らえん……全員金持ちの子供なんや」
『ん?それさ、親のお陰であいつら成り立ってるってことやん』
リチャ「うん、それに俺ら生徒会なんて雑用みたいなもんやから、」
『は?会長なんに?』
リチャ「生徒を動かしてるのも、学校の権力を握ってるのも全部あの7人。」
『じゃぁ、生徒会って……』
リチャ「そう、名前だけの雑用集団。」
なんか、わかってきたかも……
あの7人の部屋もどうせ生徒会に用意させたんやろ?
意味わからん、あいつらがやりたいことも
なにもかも理解できひん。
知りたい、もっと……ちゃんと。
リチャ「なぁ、お願い、この学校の王子を変えてくれ……」
『任せとき、この学園ごと変えてやるから!』
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!