あなた's side
今日は良平の帰りが遅くなるから、マネージャーさんに送ってもらった。
今朝の引渡しの時に昨日の醜態を良平に暴露され、マネージャーさんも思いっきり呆れていた。
しかも、禁酒宣言のことまで話され、家のドアを閉める時「初日から、禁酒できなかったって事にならないようにしてくださいね!」と念を押される始末・・・。
冷蔵庫を開け、晩ご飯と直ぐに食べれるツマミのメニューを考えていて、思わずビールに手がかかっていることに気づき、扉を閉めてしまった・・・。
こんな時はささっとご飯を済ませ、映画でも見よっかな。
大好きなディズニー作品も良いし、ジブリも洋画も捨てがたいな・・・。
そう思ってどれを見ようか選んでいる時に、スマホが鳴った。
画面を見ると、1ヵ月ほど前にお別れをした秋山くんからだった。
正直、こんな時だし出るのを一瞬躊躇ったけど、何となくこの電話を取らないと、自分が後悔するような胸騒ぎがした。
良平はストーカーが秋山くんだと疑ってるから、絶対行かない方が良いって言うだろうけど、秋山くんの声が余りにも必死すぎて、簡単に断ることができなかった。
マネージャーさんに同席してもらうこと。
私とマネージャーさん以外の第三者が周りにいて、広い空間であることを条件に会う約束をして、電話を切った。
それから直ぐにマネージャーさんに電話をかけ、秋山くんに会う時に一緒に来てもらうようお願いの電話をした。
仕方ないので、マネージャーさんにも今までの経緯を話をすることになってしまった。
この歳で、自分の異性の交友関係をマネージャーに報告しなきゃいけないなんて・・・。
情けないような、申し訳ないような・・・。
その時、良平が帰ってきた。
私は慌てて電話を切り、良平を迎え入れた。
良平が段々とこちらに近づいてくる。
思わず後退りをし、壁際まで追い込まれてしまった・・・。
良平との距離が、めっちゃ近い・・・。
何でこんなにも早くに勘づかれるの!?
無理やり話を終わらせ、私はお風呂場へ逃げ込んだ。
こんな状態で、明後日までやり過ごせるんだろうか?
一抹の不安を抱えながら、お風呂に入ることにした。
to be continued・・・
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いします。
1ヶ月も放置してしまい、すみません💦
ちょっとバタバタしており、書く時間が取れなかったのですが、年明けと共に再開させていただきます。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。