第22話

First Love 21
487
2021/11/27 11:39





あなた's side







喉の乾きと頭痛で目が覚めた・・・。



・・・・・・。



・・・・・・・・・。



・・・・・・・・・・・・。




あなた
うわーーーっ!!!
えっ?何で?何で、良平と一緒に寝てるの??
木村 良平
ったく、うるっせーな!
あなた
服は・・・着てる!
何で?!何で??
木村 良平
お前、やっぱり何も覚えてねーのな!
本当に幸せなヤツ・・・。



▲▽▲▽▲






Ryohei's side








家に帰ってきて、真っ先にソファにあなたを寝かせた。
木村 良平
ほらっ!あなた?
家に着いたぞっ!
あなた
ぅん・・・・・・。


ダメだ・・・。完全に寝入ってしまった・・・。
木村 良平
ほらっ!化粧落とさないと大変なんだろ?
あなた
・・・・・・・・・。
木村 良平
明日の朝、喚いても知らねーぞ?




自分も喉が乾いてたし、寝る準備をするためにもソファから離れようとすると、あなたはしっかりと俺のシャツを握りしめながら眠っていた。


仕方なくシャツを脱ぎ、キッチンへ移動しようと思ったその時・・・。
あなた
いやっ!行かないで・・・。
と、あなたが呟いた。
まるで起きてるのかのように、はっきりと。
そして、次の瞬間。
どこにそんな力があるのかと思うほど引っ張られ、あなたに覆い被さる形になってしまった。
木村 良平
ちょっ・・・。
もう、なんだよ!
あなた
・・・・・・ぅん。
力を抜いてしまえば、キスができてしまうような距離感。
あなたの唇まで、あと数cm。



自分の心臓の音が、やけに耳に響く。
こんなに近づいたのは、子どもの頃を思い返してもきっと無いだろう。
木村 良平
俺がどれだけ我慢してるのか、全然知らねーだろ?
あなた
・・・・・・。
あなたの前髪を指先ではらってやる。
毎朝、起こしに行く度になるべく寝顔を見ないように声をかけてたのに、その努力もこの瞬間で無へと化した。
木村 良平
こんなに無防備に寝顔晒して・・・。
襲われたって文句言えねーよ?
あなた
・・・・・・。
自分の中の理性を総動員する。
ここで唇を合わせてしまったら、ストーカー野郎と一緒になってしまう・・・。
木村 良平
はぁ・・・。喉乾いた。


起こさないように腕を離し、何とか自分の体を解放した。
冷蔵庫からミネラルウォーターを出し、一気飲みする。





風呂から戻るとあなたの姿がソファに無く、まさかストーカー?!と焦り、あなたのスペース、トイレ、衣装部屋と捜すが、どこにも居ない・・・。


残るは俺の部屋だけど、まさかな・・・。
恐る恐る自分の部屋のドアを開けると、そこにはベッドに膨らみがあり、サイドに回るとあなたが寝ていた。


見つかった安堵から俺はその場に座り込んでしまった・・・。
木村 良平
っつーか、人の寝床取るなよ・・・。
するとあなたがムクっと起き上がり、「水っ」とだけ呟いて、ベッドから降りて部屋を出ていった。



あまりの事に何もできずに、今起きてることを整理しようと考えていると、水を飲み終わったのかあなたはまた寝室に戻ってきて、俺の手を掴んでベッドの中に入った。



俺が戸惑って立っていると・・・。
あなた
一緒に寝よ?
と、とんでもない事を言い出した。

俺が躊躇していると、また腕を引っ張られベッドに誘われた。
木村 良平
もうっ!
明日の朝、知らねーからな!!
そして俺もそのまま寝てしまったのだ。







▽▲▽▲▽▲▽




昨夜あったことを全部話してしまうと、今後の生活がやりづらくなってしまうので、掻い摘んであなたに説明をした。



話しているうちに顔は段々青ざめ、話終わるとひれ伏すように謝ってきた。
あなた
もう!本当にごめんごめんごめんっ!!
木村 良平
まぁ、昨日はかなり呑んでたしな。
あなた
けど、だからって・・・。
やっぱり、私、ホテルに移るよ!
木村 良平
ダメだっ!俺のそばに居ろって!!
あなた
良平・・・?
木村 良平
実は、昨日お前が本番中にマネージャーさんから連絡があって・・・。



ストーカー野郎が、何らかの方法であなたの家に入ったこと。
警察が介入していること。
犯人がどんどんあなたに近付いてることを話し、今この状況で不特定多数の人が出入りするホテルを利用するのは危険すぎることを伝えた。
木村 良平
だから、今、この家を出ていくのは危ないんだよ。
あなた
分かった・・・。
じゃあ、今日からこの家を出るまでは禁酒する!!
そうでもしないと、私が良平に迷惑かけちゃうもん・・・。
木村 良平
まぁ、お前がそうするって言うなら止めないけど、きっと続かないぞ?
生粋の呑兵衛が、家の中にこれだけアルコールがあって、俺は普通に呑むからなっ!
昨日の仕返しとばかりに、俺はニヤリと笑った。
あなた
そ、それでもするの!!
木村 良平
まぁ、どれだけ続くか見物だなっww



さっきまでの暗かった空気を変え、俺たちは仕事へ行く準備をした。








to be continued






あなたさん、無防備すぎな上に酒癖まで😳


最近、お気に入り登録・いいね!&フォロワーさんが増え、本当に嬉しいです😊
ありがとうございます✨

続きを早く書こう😆ってパワーになってます❤️
亀更新なのが、本当に申し訳ないです💦

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