第4話

あれから2年
2,424
2019/06/13 05:59
白石「持ってきた。」

緋山「ありがとう。冴島、冷たいよ。」

冴島「はい。」

緋山「ほら、いたいた。妊娠11週だね。冴島、結構前から知ってたでしょ?」

冴島「はい。実は…。でも確信がなくて…。」

緋山「前のこともあるから、早めにヘリ降りて、シロッカー手術しよう。」

冴島「はい。」

白石「おめでとう、冴島さん。」

冴島「ありがとうございます。」


それから冴島さんはすぐにヘリを降り、緋山先生がシロッカー手術をしてくれた。
それから時は経ち、今冴島さんは産休中。
臨月でいつ産まれるか分からないから、毎日毎日藤川先生は仕事に集中してないのか、電子カルテと携帯電話を目線が行ったり来たり……。

藍沢「おい、藤川。」

藤川「なんだ、藍沢。」

藍沢「不安なのは分かるが、冴島入院してるんだからなんかあったらちゃんとやってくれるだろう。だからちゃんと仕事しろ。」

藤川「そうだよな…。分かった。」


その頃、冴島さんのいる病室では……。

白石「冴島さん、調子どお?」

冴島「大丈夫です。」

緋山「なんかあったら…少しでも張ってきたとか痛くなってきたとかあったら我慢しないで言ってよ?」

冴島「分かりました。……ところで…。」

白石「どうしたの?冴島さん。」

冴島「藤川先生、ちゃんと仕事してますか?」

白石「え?」

冴島「噂では私のこと気にして仕事に集中してないみたいなので……。」

緋山「確かに上の空って感じだったけど藍沢が何とかしてるんじゃないの?」

白石「そうかも。」


そして今日は結衣の2歳の誕生日。
今日も藍沢先生と白石先生はお仕事で、結衣の誕生日は冴島さんの病室でやることになった。

白石「結衣おめでとう。」

結衣「あーーと。」

藍沢「結衣、これプレゼント。」

結衣「わーーい。」


そして結衣はプレゼントを開け、それを冴島さんのお腹に当てた。
中身は聴診器。

結衣「もーーし、元気でちゅか?」

冴島「どお?なんか聞こえる?」

結衣「トクトク。」

冴島「それは赤ちゃんの心臓の音だよ。」

結衣「うん。」


そして結衣の誕生日は終わり、結衣は疲れて冴島さんのベッドで寝てしまった。

白石「冴島さん、ごめんね。」

冴島「いえ、大丈夫です。」

緋山「ねえ、冴島。お腹張ってる?」

冴島「え?」

緋山「さっきから、お腹さすってるから。」

冴島「あ、無意識でした。」

緋山「痛み出てきたら、遠慮しないで言ってよ。」

冴島「はい。」

白石「そろそろ戻るね。冴島さん結衣のこと……。」

冴島「任せてください。」

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