第3話

お誕生日おめでとう
3,753
2019/06/11 15:35
白石「緋山…先生……。きた……。」

緋山「白石、息んで。」

白石「んーーーーーーーーーーーーーー。」


……オギャア…オギャア…オギャア…オギャア……

緋山「おめでとう、白石。元気な女の子だよ。」

白石「わあ、小さい…。」

藍沢「ああ。」

緋山「NICUで預かるね。」

白石「うん。」

藍沢「頼む。」


そして産まれた小さな女の子はNICUに運ばれた。
それから毎日白石先生と藍沢先生は小さな赤ちゃんを見に行った。
もちろん救命のみんなも日替わりで見に来てくれていた。

白石「そろそろ名前決めないとね。」

藍沢「そうだな。」

白石「どうしようか……。」

藍沢「結衣にする。」

白石「え?……いいね結衣。可愛い。」

藍沢「そういえば6月11日って、新垣結衣さんも誕生日だそうなんだ。」

白石「そうなんだね。……藍沢結衣。これから宜しくね。」


結衣は小さいながら毎日毎日懸命に生きようとしている。
そして結衣ちゃんはすくすく育ち、出産予定日だった日には3000gになっていた。

緋山「結衣ちゃん、大きくなったね。」

白石「うん。重くて重くて…。でもちゃんと育ってくれて良かった。」

緋山「そうだね。」

白石「私が頑張りすぎて、無理をしたから結衣が早く小さく産まれちゃって私のせいだから……。」

冴島「私も流産したときは自分のこと、責めて責めて……。でも結衣ちゃんがちゃんと生まれてきて良かった。」

藤川「そうだよ。白石が倒れた時ははるかみたいになるんじゃないかって思ったけど無事に生まれてきて良かった。」

藍沢「白石、俺を父親にしてくれてありがとう。」

白石「うん。これから一緒に結衣のこと育てていこう。」

藍沢「ああ。」


それから結衣が夜中熱を出したり、病気になったり大変だけど、いつも笑顔の結衣を見ると、藍沢先生も白石先生も仕事と子育てが苦ではなかった。
結衣は今、1歳になり元気に保育園に行っている。
ちなみに白石先生は職場に復帰して救命ではスタッフリーダーを現場に行けば指揮官としてみんなをまとめ、引っ張っています。

白石「冴島さん、顔色悪いけど大丈夫?」

冴島「すみません……。」

白石「もしかして?」

冴島「はい……。」

緋山「冴島、検査しようか。」

冴島「はい。緋山先生、お願いします。」

緋山「白石、エコー持って来て。」

白石「分かった。」

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