第12話

思い出したくない過去
20
2019/04/08 16:00
目が覚めるとそこは知らない場所だった
後ろで手が組まれて身動きが取れなかった。
助けて~!!!
誰か~!!!!
泣きながら叫ぶが誰も来てくれない
ここは、どこ。
助けて、助けて。怖い。
こんにちは
横から声が聞こえた。
振り返るとそこには見たことのある顔だった
どうして…ここにいるの?
それは中学1年生の頃に付き合ってた
元彼、たすくくんだった
どうして、たすくくんがいるの?
たすく
久しぶり、あなた。
覚えててくれたんだね
その声はもう二度と聞きたくなかった声だった
私は中学一年生の頃、初めての彼氏だった
たすくくんに暴力を振るわれていた
その頃はそらちぃとえいちゃんが助けてくれて
先生達や警察に相談をし、たすくくんを退学させ、距離をとらせてもらった
たすく
あの時はごめんね、
僕もどうにかしてたと思うよ。
で、でも…
私は怖くて震えが止まらなかった
言葉も上手く出てこない
たすく
会いたかったよあなた。
好きだよ。あなた
わ、わたしたちはも、もう別れたの!
もうわ、忘れて?
たすく
別れた?俺そんなの一言も聞いてないよ?
俺はお前に会えなかったこの5年間
ずっとあなただけのことを愛していたんだ
たすくはだんだん私に近づいてきた
たすく
可愛くなったねあなた。
会いたかった。大好きだよ。愛してる
そういいながら私を抱きしめようとする
や、やめて!!
私はもうたすくくんのことは好きじゃない!
もう忘れたいの!!
たすく
なんだよそれ。
こんなにお前のことを愛してるのに
なんでそんかことゆうんだ?
そういい私を見つめるその表情は
暴力を振るう手前の顔だった。
思い出したくもない過去が蘇る
私はもうダメだと思った
エイジ
てめぇ何してんだ!!
え、えいちゃん!?
たすく
え、えいじ!?
なんでお前がここに?
エイジ
お前だったのかよたすく。
あなたが連れられるのたまたま見てたんだ
たすく
ちっ。よりにもよってエイジかよ。
えいちゃん…
たすく
悪かったよ!もうやらないよ。
だから見逃して?
エイジ
本当にもうあなたとは関わらないか?
たすく
あぁ。関わらないさ
じゃあな
たすくくんは帰ろうとしていた
すると、えいちゃんはたすくくんの胸ぐらを掴み
エイジ
こんなんでかえらすとでもおもってんのか?
たすく
はぁ?
すると、外からパトカーの音がした
そらちぃ
はいは~い、現行犯逮捕。
警察の皆さんで~す。
みっくん
たーくん本当になんも変わってないね
ガッカリしたよ
リクヲ
じゃーね、たすく
たすく
お前ら。くそっ。。
するとたすくは警察官の人に
連れていかれた。
安心した声が聞こえて涙が止まらなかった
エイジ
あなた!!!
大丈夫か?怪我はない?何もされてない?
えいちゃんっっ!!!!
私はえいちゃんに抱きついた
安心する。ほっとした。私は涙が枯れるまで
泣き叫んだ。
そらちぃ、みっくん、りっくんも
本当にありがとう
そらちぃ
そりゃあ、あんな電話きたらビビるよ(笑)
でも何も怪我なくてよかった
みっくん
ほんとよかった。
俺らだけだったら警察呼ぶとか思いつかなかった
リクヲ
さすがえいちゃんだね!
ありがとうっ。えいちゃん。
エイジ
いいんだよ。お前が無事だったら
そういって、えいちゃんは私をもう一度強く抱き締め
頭をポンポンしてくれた。
暖かい。安心する。
と同時に私の心臓は苦しくなった
なんなんだろこの感覚。
懐かしいような…初めてなような…
私が落ち着いてから4人と一緒にアバハウスに
帰った

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