声の方へ行ってみると、アホ毛の男の人が1人、三つ編みカチューシャの女の人が1人。
女の人の方が男の人の顔面に正拳突きをくらわしていた。
つい声が出てしまい、2人の視線が自分に向けられる。
とアホ毛さん.....入出さんが丁寧に挨拶をしてくれた。
右に同じく、です。
鼻血出てるし。
と既に鼻血が止まった入出さんが答える。
同じく、です。と私が心の中で同調していると
...でもね、と女の人が続ける。
触ろうとしてた事には反論せず、鼻血に異議をつけようとし、あっさりとはねられた入出さんを無視し、女の人は続ける。
声?
そう言えば、2人とも聞いたことがあるような声だ。
えっ?
またもや女の人が正拳突きをくらわした。
強い.....
私もそう思います。
そんな私たちをまたもやスルーして女の人は冷静に次の事を考える。
そういえば、さっき大きい足跡見た気が...!
え
と言いかけたところで大きな音がし、私たちの近くに大きな足が来た。
その正体は、そこら辺の木よりはるかに大きな
パンダだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。