※目黒くんの『初恋の彼と』という小説の続編が上手く書けないので変わりにこちらを出させてください🤲🏻
※目黒くん主ですか、渡辺くんとラウールくんも濃く出てきます。
※＊→あなたside／○→目黒side



＊
「なあ、お前彼氏いんの。」
『え、急になに。』
「別に。気になっただけ。中学ずっとクラス違ったじゃん。だからその間にできてたら俺知らねぇし。」
『なるほどね。笑  彼氏、いないけど。』
「え、いねーの？」

そう言って驚いている彼は幼稚園、小学校、中学そして高校までが同じになってしまった蓮。
まあいわゆる腐れ縁。

『逆にいると思ってたの？笑』
「うん、お前かわいーじゃん、昔から。」
『あーはいはい。そんなこと言ってもなんもないよ？』
「はぁ？」
『ていうか、色んな子にそういうこと言ってるんでしょ。そろそろやめな？』

私はずっとれんのこと好きなのに、女の子にモテるから色々女の子が喜ぶことわかってるんだなぁと感じた。
幼稚園の頃の約束ももう忘れてるんだろうな。


○
「はぁ…………」

こいつ鈍感すぎない？
俺、あなた以外の女の連絡先もってないし、ずっとあなたのことしか見てないのに。
中学の時は基本部活だったから特に何も無かった。

でも彼氏がいないなら安心。


な、はずだった。



「あなたー！！数1貸してくんね？良かったらノートも写したいからお願い！」
『えぇ！？翔太くんまた忘れたの？』
「えへっ、ごめんなさい！」
『も〜いいけど次はちゃんと持ってきなよ。』
「ありがとう！あなた！またクレープ奢るわ！」
『ほんと？クレープ？いいよ〜！』

なんて言って手を振る彼女は満更でもないような顔に見える。

「なんで。」
『へ、？』
「なんであいつに教科書貸すの。」

俺だって余裕ないし、"翔太くん"よりもかっこいい自信ないし。こいつが何考えてるかとか全然分かんねぇし。

『なんでって…頼まれたから？』
「は？翔太くんのこと好きなの？」

思わず聞いてしまった。
『うん』と答えられたらどうしよう。

『はぁ？どういうことそれ。蓮さ、さっきからそういうことばっか言ってるけどどうしたの？』
「別に。」

濁されたように感じ、むしゃくしゃしたからそう言って教室を出ると、"翔太くん"を見つけた。

「てか翔太さ、結局あなたさん…だっけ？その人とどーなの？笑」
「ん〜結構いい感じだと思う。文化祭で告るつもりなんだよね。」
「おー！まじ？すげぇなお前。」

「俺も今度告りますよ。あなたに。」

間を切って口に出した。

「お、まえ…」
「なんですか、"翔太くん"」
「…その呼び方やめろよ。」
「なんでですか？」
「てかお前、幼馴染みだからなんだよ。どうせ男としても見て貰えてないんだろ？」

分かってる。
「男として見られてない」
それは俺が1番わかってる。

「まあ、どうでしょうね。でも絶対俺のものにするんで。なんかすみません。」
「は？お前まだ告白してないんだろ？」
「しましたよ、ずっと前に。婚約も。」

『れん！？』

「えっ、うおっ。」

急に後ろから飛びついてくるあなた。

「どうしたの？」
『なんで翔太くんと話してるの？』
「なんでって…そこにいたから？」
「あなたちゃん、ちょっと話あるんだけどいい？」
『えっ、』
「行くな。」

思わず引き止めてしまった。
だってこいつの言う"話"は絶対告白だから。

「おい、目黒。離せよ。」
「いやです。翔太くん。」
「その呼び方やめろって何回言ったら…」
『ちょ、れん…翔太くん…』
「来てくれるでしょ？あなたちゃん。」
「行かねぇよな？あなた」
『え、えぇ……』

「めぐきゅ〜〜〜〜ん！！」
「翔太〜！」

え、康二？！

「え、ダテさん、！」
「ねぇ、約束してたのに何してたの？」
「めぇぐきゅん！」
「え、なに、どうしたの、。」


＊
「あなたちゃん、こっちこっち。」

シーのポーズをして自分の方へ手招きするラウくん。

『ラウくん、どうしたの？』
「大変そうだなと思ったから、康二くんとダテさん呼んだんだ。お節介だった？」
『なるほど！ううん、ありがたかったよ。ありがとう。』
「良かった♪」

ラウくんは家の近くに住んでる年下の男の子。
いつ見ても顔が綺麗だな〜。可愛い。

「ねえ、あなたちゃん、」
『ん？どうし』

振り向くと塞がれる唇。
一瞬何が起こったかわからなくて、混乱する。
彼はゆっくり口を離して目を開け話し始めた。

「俺、あなたちゃんのこと好きなんだ。付き合って欲しい。ダメ？」

ラウくんは、可愛い弟みたいなポジションだと思ってた。
そういうこと考えたことも無くて。
どういえばいいんだろう。

戸惑ってしまい、なにか言わなきゃと思っても何も出てこない。
沈黙を破ったのは彼だった。

「…ごめん。ちゃんと知ってたから、大丈夫だよ。れんくんとのこと、俺応援してるから。」
『…え、？』
「れんくんのこと、好きなんだよね？」
『…うん。』
「じゃあちゃんと言わないと。ダメだよ。」
『分かってる。分かってるよ、、ちゃんというね。ラウくんありがとう。』

ちゃんといくべき方向は定まってるから、、間違えない。

気づいたら自分の教室の前で、ドアを開けていた。
『れん！』
「あっ、あなた、やっと帰ってきた。探したんだからな？お前どこにい…」
『ちょっと来て、！』
「えっ、ちょ、」

そう言って人気の少ない中庭に移動した。

『あのさ、…れん。………私、れんのことが好き。ずっと、幼稚園であの約束した時からずっと今も変わらず好き。』
「……」

あれ、覚えてないのかな？
あ、違ったんだ。
やっぱり、幼稚園の時のこととか、忘れてるか。
自惚れちゃって恥ずかしいな。


○
俺から言おうと思ってたこと全部言われた。
いや俺かっこわる……

『ご、ごめん、今の、忘れて。』

そう言って立ち去ろうとするあなたの腕を掴んで自分の腕の中に収める。

「嫌だ。忘れるとか無理。」
『え、ちょ、れん、』
「俺、あなたのこと好きだよ。ずっと。初めて会った時からずっと。あの約束だって今日まで1日も忘れたことなんてない。そんだけ好きだし、ずっとお前しか見てない。」

腕を離すと寂しげな顔のあなた

『れん、』

「だから、俺と付き合ってください。」





fin.




（続きはご想像におまかせします💭）