結局俺のだってことになったけど、
これミンギュのだろどう考えても
俺はアイツと違ってモテないし
彼女がいたこともない
特に仲の良い女友達は彼氏持ちだし
やっぱり違うと思うんだ
それに、『好きです』だけ書いてあって名前はない
授業中にその切れ端を見ながら唸ってみる
この子、どんな子なんだろう
ミンギュを好きってことは今日もしかして来るのかな?
なんて考えていると時間は流れ、昼休みになっていた
お昼はミンギュと購買に行って一緒に食べる
だから呼んだのは迎えに来たミンギュだと思っていた
ミンギュがいない?
どこ行ったんだアイツ
手前にいた女の子に声をかけられた
俺は差し出されたお弁当らしき包みを手に取ると「さようなら!」とその子は走り去って行った
はやっ
あの子絶対陸上部に入った方がいい
ってそんなことより
というか誰?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。