しばらくして、りおが帰ってきた。
りおはドヤ顔をする。
あ、聞けたんだ。
ふーん、セキュリティが甘いな。
うんうん。
確かにね、みんなで奪いたいもん!
おお、感謝だな。
夕食になるとアランが部屋まで予備に来てくれた。私とりおと2人でパスタを食べた。
律はまだ体調悪いていうことで、お粥を部屋で食べた。
翌日、私たちが律の部屋でのんびりしていたらみのる達が入ってきた。
カエくんはそう言いながら、りおの背中をバンバン
叩く。
律がフッと笑って
やっぱりそう思う?
かえくんはえっへんという顔になってフっふっふっと悪者の笑い方をした。
そこから私たちの作戦会議が始まった。
全員集合は久しぶりだったからウキウキした。
うんうん、あの2人をどう騙すか。
りおは頷いた。
じゃあ、1人の方がいいね。
侵入するのは。カエくんとみのるだったらどっちが運動神経いいんだろう。私から見るとどっちもいいんだけど。私が悩んでいると、みのると目があった。
以心伝心だ!さすがです
カエくんはサラサラな髪をくしゃくしゃとした。
それがなんと綺麗な髪だったことか。
思わず見とれてしまった。
みのるはニッコリ笑って頷いた。
だね、長居しても怪しまれるし。
おー、完璧やな。
私、楽だな。でも、情報集めしたし!
私たちは自分たちの部屋に帰っていった。
ついに明日決行か。
足でまといにならないようにしなくちゃな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。