隆二 side
あの後すぐにあなたちゃんの意識はなくなって…。
とりあえず、もう一度医務室に連れてきて止血はしてもらったけど傷が深くて病院に行った方がいいって言われた…
そう言われ連れてきた病院。
手首の傷もあなたちゃんが寝ている間に塗ってくれた。
さっき、あなたちゃんに言った言葉
いつの間にか言っていた。これが本当の思いなのかもよく分かってなかったからまだ言うつもりなんてなかったけど……。
彼女が俺の前から居なくなるかもしれないと思うと伝えたくなった。
これを『恋』と言うのだろう。
それは、俺宛なのか、それともあなたちゃんの家族へ対しての謝罪なのか分からないけど
こんなにも小さな体で今までどれだけ大きなものを抱えてきたのかなんて分からないけど
俺はあなたちゃんの支えになりたいと思った。
ガラガラ
まさか、この入院が何ヶ月も続くなんて誰も思ってなかった。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。