- 翌日
結々:え?治くん?
あなた:うん……
結々:どんな感じ?って急にどうしたん?
あなた:え……と……
結々:まさか浮気の心配?
あなた:ち,違うよ……!そこは心配してないんだけど……って…してるの……?
結々:んなはずないやろ!んーただ最近元気ないかなぁやっぱあなたおらんからかな
あなた:元気無い……?
結々:うん。まぁ休み時間とかも勉強しとるし角名くんとの会話意外あんま声も聞かなくなったけど…
あなた:え……?
結々:……医者になりたいんやってな?大学行く為に勉強めっちゃ頑張っとるで?
あなた:ッ………
結々:あなたを助ける為やろ?めっちゃかっこええよな!
あなた:助からないかもしれないのに?
結々:………え………?
あなた:病気は着実に進行してる。このままだと卒業まで持つかもわからないのに……治るかなんてわからないのに…?
結々:ッ!?あなた,落ち着きぃ!!
あなた:あたしは……ッ……
結々:ッ!!
( 急いでナースコールを押して )
コンコンッ
結々:…!どうぞー…
治:…!珍しいな,まだおったん?
結々:……うん
治:あなた寝とるんか……
( 治療をしたとは知らない治はただ寝ていると思い横の椅子に腰掛けて )
結々:………
( 何となく発作を起こしたとは言えず )
治:寝顔も可愛ええとかほんま罪よなぁ
結々:え?
治:……あなたの顔見ると,頑張ろうって思えんねん
結々:え………
治:……疲れも全部吹き飛ぶ
( 愛おしそうにあなたを見ていて )
結々:……あのさ
治:?
結々:……治くんはこんな質問されたくないかもしれんけどさ
治:なんや?
結々:間に合わない…とは思わないの?
治:え?
結々:……治くんが病気を治すまで…あなたは生きていると思う?
治:……わからへん
結々:え…?
治:そないなこと誰にもわからへんやろ
結々:………
治:……わからへんけど……少しでも可能性があるなら俺はそれに賭けたいんや
結々:え……?
治:可能性が0やない限り,99.9%不可能やって言われても,0.1%あなたの病気を治せる可能性があるなら俺はその0.1%に賭ける
結々:……!
治:…せやから今俺がやっとることは1mmも無駄やと思わへん
結々:……愚問やったな
治:されとぉないってわかっとるくらいやからこう返ってくることくらいわかっとったやろ?
結々:まぁね( 笑って )
治:……そのくらい……あなたの事が好きなんや( 微笑んで )
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。