あなた:今日……泊まっちゃ駄目……かな…?
侑:え?
あなた:……治くんがこうなったの……あたしのせいだから…
侑:……別にあなたのせいやないやろ
あなた:あたしのせいだよ……
侑:あなた
あなた:……?
侑:…サムにそれ言うたら…間違いなくサム怒るで
あなた:え……?
侑:……ま,俺も熱出とる双子と2人きりなんてつまらんし,あなたが泊まりに来るのは大歓迎や( 笑って )
あなた:……!
- 宮宅
侑:ただいまー
あなた:お,お邪魔します……
侑:別に親おらんしそんな緊張せんでええで( 笑って )
あなた:あ,う,うん……
侑:あ,でも母さんはあなたに会いたがってたで
あなた:え?
侑:せやからまた来ぃ( 笑って )
あなた:……!うん( 微笑んで )
治:スー………
あなた:薬飲んでだいぶ落ち着いたね( 微笑んで )
侑:おん,せやな
あなた:起きたら食べれるようにお粥は作ってあるし…
侑:風呂入ってくれば?
あなた:え?
侑:今ひと段落したし,先入ってええで
あなた:あ,うん……ありがとう( 微笑んで )
侑:着替えどうしよかー
あなた:あ,ジャージあるから大丈夫だよ…?
侑:あほか。それやと寒いやろが
( タンスを漁ればトレーナーとズボンを取り出し )
侑:俺のよりサムのがええやろ。これ着ぃ
あなた:え!?でも勝手に……!
侑:彼女が着るくらいええやろ( 笑って )
あなた:うぅ……
侑:多分…いや絶対でかいからそこは堪忍な
あなた:だ,大丈夫…!じゃあお借りします( 微笑んで )
侑:おん,行ってらっしゃい( 微笑んで )
治:……スー
侑:……
( サムがこんなにも何かに一生懸命になっとるのは初めてやな…… )
あなた:お風呂借りました…!
侑:おん。おかえ……り……
あなた:……?どうしたの……?
侑:……やばい
あなた:え?
侑:……着とるのはサムのやけどやばいわ
あなた:え…?
侑:……可愛すぎや
あなた:……!
侑:ふ,風呂入ってくるからゆっくりしとき!
あなた:う,うん…!わかった……!
治:スー……
あなた:……
( 落ち着いて眠る治を見れば安心し,ふと部屋を見渡して )
あなた:……( てつろう以外の男の子の部屋…初めてだな… )
( 机を見れば医療関係の参考書が沢山置かれていて )
あなた:………( 眉を下げて )
治:……あなた……?
あなた:……!治くん……?
治:……あなた……
( グイッと手首を引っ張ればベッドの中で抱き締めて )
あなた:……!治くん……!
治:……あなた……
( 愛おしそうに抱き締めていて )
あなた:……( 抵抗が出来ず )
治:……愛しとる……
あなた:へ…?
治:……スー……
( そのまま眠ってしまい )
あなた:……あたしも……愛してるよ
( チュッと口付けて )
侑:……なんやねんこれ
( 侑の視線の先にはあなたを抱き締めて眠る治と治に抱き締められ胸に顔を埋めて眠るあなたの姿があり )
侑:……はーあ,羨ましすぎやボケ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。