- 3日目 早朝
あなた:( 朝御飯を作っていて )
1年:あ,使えないマネージャーやん
あなた:え……?
1年:おはよーございますー
1年:俺らあの後自分の食器は自分で洗わされたりで大変やったんですよねー
あなた:ッ………
1年:何で部員より疲れてないはずのマネージャーが先に休むん?
あなた:ッ……!
1年:……仕事出来ひんのやったら辞めてもらってもええですかー?
1年:先輩達に甘やかされ過ぎやろ
1年:ほんま見てて腹立つんやけど
あなた:ご,ごめ……
1年:謝るなら仕事してもらってええですかー?
あなた:ッ………( 眉を下げて )
治:あなた,おはよ
あなた:……!おはよう…( 微笑んで )
治:?なした?体調悪いか?
あなた:ううん…大丈夫……!
治:……?そうか……?
あなた:……昨日はごめんね,ありがとう
治:?別にええんやて
( 笑いながらあなたの頭を撫でて )
あなた:……
角名:………?
- その日の練習が終わり
侑:うーッし片付けー…… 2年:侑さん!!治さん!!
治:…?どないした
2年:あなたさんが!!!!
双子:ッ!?
( 外に飛び出して )
あなた:ッ……
( 水道でボトルを洗っている途中で発作が起きて )
治:あなたッ!!しっかりしぃ!!
あなた:ッ……ハァッ……ハァッ……
侑:……駄目や。監督,救急車お願いします
監督:わかった
- 病院に搬送され
医者:発作だね
治:あなたは大丈夫なんですかッ…!?
医者:一応今晩は病院( ココ )に居てもらうけど何も無ければ明日の朝には退院出来るよ
治:……よかった……
あなた:治く………
治:……ゆっくり休むんやで?明日また迎えに……
あなた:駄目……!今すぐ帰る……!
医者:え?
治:あなた……?
あなた:マネージャーだから……仕事は部員にさせられない……!
治:…?何言うてるん……?あなた……
医者:あなたさん,早く復帰したいのであれば今日は絶対安静です
あなた:ッ……!
医者:……いいですね
侑:!サム!
治:おん
侑:あなたどやった?
治:今日は絶対安静で病院泊まり。何も無ければ明日の朝退院出来る言うてた
侑:……そか……よかったわ
治:……なぁ
侑:?
部員達:?
( 治を見て )
治:……あなたに余計なこと言うた奴……おるやろ
角名:え?
銀島:?
治:……明日の朝また迎えいくから言うて病室出ようとしたら……あなた,今直ぐ戻るって言いよった
侑:は…?
治:……マネージャーの仕事だから部員にはさせられないって言うとった
角名:え?
治:……誰か言うたんやろ?マネージャーの仕事何で押し付けるんやとか自分の仕事は自分でしぃみたいなこと言った奴おるんやろ?
1年達:………
角名:……まぁ,去年は何も無かったから……言うとしたら1年だろうね
1年達:ッ!!!!
角名:だって2年は去年から何も言わないであなたの仕事ちゃんと手伝ってたし,3年は勿論1年の時からあなたのこと支えてたからね
侑:……白状しぃ
1年:……言いました
銀島:……!
1年:……マネージャーの癖に先輩達に甘やかされ過ぎやし……自分の体調が悪いから言うて自分の仕事練習で疲れてる俺たちに押し付けたり……ほんまに嫌やったんで
侑:……ほぉ?
1年達:ッ( ビクッとして )
侑:練習で疲れとるのは自分らだけやと思っとるんや?
( ニコニコしながら近付いて )
1年達:ッ……
侑:……巫山戯んなや
( 突然笑顔が消えて )
1年達:ッ!
侑:マネージャー業が楽やと思っとるん?あんなに1日走り回って,俺達が練習してない時でも仕事しとるのに?
1年達:……ッ
角名:……あのさ,自分の体調が悪いからって…って言ってたけどさ,先月の侑の話聞いてた?
1年達:え?
角名:……あなたの体調悪いって言うのはもう命に関わることなんだよ?
1年達:ッ……!
角名:今回は発作で何も無かったから明日には退院出来るって言われたみたいだけどこれが重症だったら?あなた,今死んでるかもしれないんだよ?
1年達:ッ……
銀島:…例えそうやなくったって俺達は全員で支え合ってきた,マネージャーだってウチの仲間やからな
1年達:ッ……
治:……甘やかしとるつもりは無いけどそう思ってまうのは周りの見方次第や
1年達:……
治:……でも俺達はあなたを守るって決めたんや
1年達:……!
治:…過保護って言われたって何やって構わん。それであなたの命が守れるなら俺はそれでええ
侑:……
治:….…あなたが居ない分の仕事,やりたくないならやらんで構わん。俺が全部やる
1年:……!
侑:何言うてんねん俺もやるわ
角名:俺もやるし
銀島:俺もー!
3年:治だけカッコつけんなや!
2年:治さん!俺らもやります!
2年:あなたさん早く戻ってきて欲しいですしね!
治:……!お前ら……
角名:……って事だから,休みたいなら休めば?
1年達:ッ………
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!