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第4話

写真
61
2021/04/19 12:53
◇◇◇



……お兄ちゃん、何かいいかけたような……まあいいや……寝よう……



◇◇◇

優希
……朝……?
そう言って優希は辺りを見渡す。

窓につけられたカーテンの隙間からは眩しい光が射していた。
優希
……ねむ
優希はそう言いながらもベッドから降りて、リビングに向かった。
まだ眠気が覚めていないので手すりを使って階段を降りて行く。

優希がリビングにある机の横でゆっくり伸びをしたとき、優希はあるものを見つけた。
優希
これ……誰だろう?
優希はそう言って写真立てを手に取った。

写真立てに入っていたのは、
優太と、「誰か」が楽しそうに写っている写真だった。
優太
あ、優希、もう起きてたんだ……って、それ……
優太はしばらく写真を見つめた。

どこか悲しそうな目をして。
優希
どうしたの?……見ちゃいけなかった?
優太
いや……なんでもないよ
優太
それより、今日出かけるんだけど……
そう言いながら優太は写真立てを棚の一番上の段にしまった。
優太
優希はどうする?
優希
僕は……えっと……どうすればいい?
優太
うーん、……あ!
優希、風呂入ってないだろ?今から入っておいで
優希
あ、うん
わかった!
優希は嬉しそうにお風呂に入っていった。
優太
タオルとか着替えはここにおいとくからね
優希
ありがと!


◇◇◇



コンコン、
優太
優希、もう上がった?
優希
あ、うん!
優希
こ、の、ボタン止めにくい…っ
優太
あー、ボタンでしめるタイプの服だから……
手伝おうか……?部屋入るよー?
優太は優希の服を確認しようとドアを開けた。
優太
……え

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