第13話

10万円
10
2018/06/24 10:02
〔近くの公園〕

アンナ)「へぇ良かったじゃん、カンナ
友達できたんだ...」

アンナ)「宜しく沙夜、あたしアンナ」

かわいーねおまえ、と言いながら頭を撫でる

沙夜)「は、はい...」

アンナ)「こいつ、幼稚園の頃からいじめられてたからちょっと無愛想になっちゃったけど仲良くしてやって」

「ねー?」とアンナが言うとまだ涙目のカンナが頷いた

アンナ)「ところでさぁ、さっきのほんと?
沙夜ん家って母子家庭なの?」

沙夜)「え..えっとー、ママは瞬くんに内緒で沙夜を産んだけど、天国にいっちゃったから、今は瞬くんと二人で暮らしています」

アンナ)「へ~。何かフクザツ~。」

キヨ)「沙夜ちゃーん!迎えに来たわよ」

アンナ)「...誰?(あれ?さっきお母さんいないって...?)」

沙夜)「バーバです」

アンナ)「ふーん」

アンナ)「うちの母さんくらい...」



アンナ)「うちって、汚い定食屋やってんの。よかったら今度皆で食べに来なよ」

沙夜)「は...はい!
また明日ね、カンナちゃん」








カンナとアンナ

カンナ・アンナ)「ただいまー」

カンナの母、マサ子)「おかえりー」

カンナの父・信雄)「おう!アンナ!手伝え」

マサ子)「ちょっと父さんやめてよ。この子、受験生なんだから」

信雄)「おぉそうか」

信雄)「まぁ、進学しといてもらわねぇとな...俺が高卒でろくな人生送ってねーからよ」

アンナ)「...」

アンナ)「ねえ、父さん。お金貸してくんない?」

信雄)「んあ?さんこうしょでも買うのかよ?」

アンナ)「まー、それもある」

信雄)「いくらだ?」

アンナ)「 10万くらいかな...」





マサ子・信雄)「は?」

信雄)「どこの本屋にそんな高けー参考書売ってんだよ!」

信雄)「冗談言ってねぇで家でべんきょーしとけ!アホウっ!」

バンッと部屋に押し出される

アンナ)「いった...」

カンナ)「姉ちゃ!どこ行くの?」

アンナ)「ちょっと彼氏んとこ。すぐ戻るよ」

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