ベッドに移動して、彼は私の首にたくさんのキスマークを付けてくる。
そして彼はさっきから、こればっかり。
私だけじゃなくて、周りだってそうだったもん。
なんて言うか…
そういう時期っていうか。
でも彼は納得いってない顔してる。
あー、彼のこの顔。
嫉妬してるときの顔だ。
ため息ついて、ちょっと首傾げてる。
ほらまた、ため息。
私だって言っていいよね?
私の学生時代にまで嫉妬してくるんだから。
別に喧嘩したいわけじゃないから、小さな声でそう言ってみる。
あれ…?
何でそんなに嬉しそうな顔してるわけ?
てっきり私の言葉に反論してくると思ったのに。
本当に彼って色々と予想外すぎる。
あー、今度は私を試すような顔してる。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。