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第18話

真相

『零へ


きっと驚くと思うけれど、今から伝えることをどうか信じてほしい。


いたずらでも、ドッキリでもない。


この世でたった一人信じられるとしたら、僕には零しかいない。


だから、頼らせてほしい。



僕には、少し先の未来を予見する力がある。


それが数日後なのか、数ヶ月後なのか、数年後なのかまでは不確かだけれど、変えられない運命であることは確かだ。


小学生の時にこの力に気づいたけれど、怖くて誰にも言えなかった。


そんな馬鹿げた話、誰が信じるか、と思うだろう。


でも、僕は近いうちに、何らかの事故に巻き込まれて死んでしまう。


どんなに頑張っても、どうやっても、それを回避することはできない。


僕の死を以て、僕の言ったことが正しいと信じてもらえると思う。


だから、僕がいなくなった後のことを零にたくしたい。


胡桃を幸せにできるのは、零だけだ』



到底信じられないことが、そこに書かれていた。


このメール自体が偽造されたものかと疑ったけれど、送信元のメールアドレスは間違いなく想太のものだ。
永沢 胡桃
永沢 胡桃
なに、これ……?
河端 零
河端 零
爆発事故の一ヶ月前に、想太からこのメールをもらった。
俺も最初は意味が分からなくて、話を聞こうと思って、想太に直接会いに行った

零くんは、一ヶ月前の出来事をゆっくりと話し始めた。



***


河端 零
河端 零
これ、どういう意味だよ? こんなよく分からないことが原因で、お前は胡桃を振ったのか!

その日、零くんは珍しく声を荒らげたそうだ。


想太に対して詰め寄ると、想太は取り乱すことなく冷静に、首を縦に振って肯定した。
桜野 想太
桜野 想太
十八歳になって少ししたら、自分がいずれ死ぬ未来が見えたんだ
河端 零
河端 零
だからって……胡桃を振る必要はなかっただろ!
桜野 想太
桜野 想太
胡桃と別れることも、僕には必然だった。
嫌いになってもらって、いずれは忘れてもらった方が都合がいい
河端 零
河端 零
お前、本気で言ってるのか……?

零くんが呆れかえっていると、想太は穏やかに笑ったらしい。
桜野 想太
桜野 想太
零が胡桃に惚れてること、分かってるよ。
まあ、二人を会わせる前から知っていたことだけど。
零なら絶対に胡桃を幸せにしてくれる。
何が胡桃にとって最善かを考えて、僕はこの結論を出したんだ

静かにそう語る想太に、零くんはそれ以上何も言えなかった。

【第19話につづく】