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第4話

謎のメッセージ

葬儀が終わって、一週間が経った。


あれからずっと、もぬけのから状態の私を、大学の友人である千早ちはや芙美ふみが心配そうに見つめている。


せっかくの昼食だというのに、テーブルの上に広げた弁当には、何一つ手をつけていない。
千早
胡桃、ご飯はちゃんと食べよう? 少しでいいからさ
芙美
元カレのことはそりゃショックだと思うけど……時間が経てば、乗り越えられるようになるよ

普通はそうなのかもしれない。


でも私は、二年以上も想太のことを忘れられなかったのだ。


そう簡単に、乗り越えられる気がしない。


なぜあの時、すがりついてでも想太に理由を聞かなかったのか。


今になって、強い後悔が募る。
桜野 想太
桜野 想太
『僕たち、別れよう』

そう言われて、全身の血の気が引いていった瞬間がよみがえる。
永沢 胡桃
永沢 胡桃
『な、なんで? 私、想太くんに何かした……?』
桜野 想太
桜野 想太
『ううん。胡桃は何も悪くないよ』
永沢 胡桃
永沢 胡桃
『じゃあ、理由を教えて』
桜野 想太
桜野 想太
『それは、言えない』

想太はその一点張りで、自分だけが悪者になろうとしていた。


食欲も出ないまま、私は箸を置いた。


そんな私を見て、千早と芙美は気遣わしげに顔を見合わせている。


申し訳ないとは思うけれど、今は空元気を出す余裕もない。


その時、私のスマホが通知音を鳴らした。


なんとなく画面を覗くと、SNSのメッセージ通知だった。
永沢 胡桃
永沢 胡桃
(誰……?)

知らないアカウントから、メッセージが届いたようだ。


またいつもの勧誘や詐欺まがいのものかと思いつつ、早いところ削除してしまおうと、私は中身を開いた。


そこには、たった一文だけが載っていた。



【桜野想太は、罪深い人間だ】


永沢 胡桃
永沢 胡桃
えっ!?
千早
な、なに?
芙美
どうしたの、胡桃?

思わず大声で叫んだからか、千早と芙美まで驚かせてしまった。
永沢 胡桃
永沢 胡桃
……あ、ごめん。
友達が私を驚かそうと、変な内容のメッセージを送ってきて……びっくりしただけ
千早
なんだ、もう~
芙美
こんな時に、そういう馬鹿なことをするやつがいるのね
永沢 胡桃
永沢 胡桃
ほんと、ごめんね

二人にはなんとか怪しまれずに済んだ。


私はすぐに、『どういうことですか?』と返信をしたのだけれど、そのアカウントはすぐに退会済みになってしまった。


つまり、連絡がとれなくなったのだ。
永沢 胡桃
永沢 胡桃
(なんで、逃げるの?)

謎の一文だけが残され、私は困惑するしかない。


このメッセージの送り主は、私と想太の関係を知っている人物。


そして、想太が私を振った理由について、何かしら真相を知っている可能性があるのに。

【第5話につづく】