第3話

呼び捨て
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2019/01/24 09:00
佐野玲於
あなた
ドキッ
























呼び捨て。
佐野先輩ってそういうの無意識で呼んだりするのかな。

















あなただって。








私だけなの?













意識してしまうのは。
あなた

はい!

佐野玲於
ちょっと良い?
会社内のベランダまできた。












































ここは私のお気に入りの場所で。



佐野玲於
はい。
渡されたのは温かいミルクティー。




















寒かったけど、佐野先輩のおかげで温かくなって。
あなた

ありがとうございます。

佐野玲於
ん。






















それから少し佐野先輩は喋らずに外を見ていた。








































誰かを愛しそうに思う目で。
佐野玲於
あなた
あなた

はい







呼び捨てで呼ばれるの2回目。

















やっぱ慣れないな。
佐野玲於
って呼んで良い?
あなた

大丈夫ですよ。

佐野玲於
ありがと。






















急にどうして呼び捨てで呼ぼうなんて、思ったんだろう。












佐野玲於
ねぇ。あなた。
あなた

先輩?





















佐野先輩は





































悲しそうに私に


































問いかけた。
佐野玲於
さっきあなたと話してた人。
佐野玲於
だれ。
あなた

さっきの人は…

あなた

昨日、コンビニで会った人です。

佐野玲於
ほんと?
あなた

はい

佐野玲於
はいじゃなくてうんがいい。
佐野玲於
あと、敬語やだ。
あなた

はi…

佐野玲於
先輩じゃなくて玲於がいい。
あなた

あっ!

あなた

うん

あなた

れお…

















れお。










































先輩はどうして急に。












呼び捨て、タメ口









なんて言ったんだろう。



































れお……














































期待していいですか?



運命のヒト_Reo._

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