第4話

放課後の爆弾処理
229
2018/10/21 14:50
俵 紗希
次!どこ乗る?
金木 時雨
そうねぇ。
私達図書委員会は今、遊園地に来ている。
金木 時雨
あ!あの、じぇっとこーすたー?
ていうの乗りたいわ!
俵 紗希
よし!行こー!
坂田 万智
つ、疲れた...
五十嵐 結斗
き、今日1日、二人に連れ回されて
ばかりだもんね...
坂田 万智
うん...。
紗希はいつも通りなんだけど、時雨が紗希と
一緒に騒いでるから、疲れる。
坂田 万智
まぁ、でも、楽しいから
いいんだけど。
五十嵐 結斗
そ、そうだね!
萩野 蘭
とりあえず、二人に付いて行こう。
坂田 万智
うん。











ジェットコースターの列の最後尾に並ぶ。




ジェットコースターから悲鳴が聞こえる。
楽しそう...!
俵 紗希
万智!悲鳴が聞こえる!
坂田 万智
うん。ジェットコースターのね。
私がそう言うと、紗希は首を横に振った。
俵 紗希
ううん。あっちから。
金木 時雨
坂田 万智
紗希が指で指した方向を見る。
五十嵐 結斗
人が一斉に逃げてく...!
金木 時雨
何が起きているの⁉
萩野 蘭
分からない。
坂田 万智
とりあえず、行ってみよう!

















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坂田 万智
ここか...
五十嵐 結斗
まだ、何も起きていないようだけど...
萩野 蘭
とりあえず、係員に聞いてみよう。
蘭はそう言って、係員の方へ走っていった。

そして、蘭が係員の話を聞くと硬直した。
五十嵐 結斗
ど、どうしたの...?
萩野 蘭
爆弾。
金木 時雨
えっ⁉
萩野 蘭
この遊園地に爆弾が仕掛け
られている。
坂田 万智
嘘...でしょ...?
萩野 蘭
嘘じゃないさ。
蘭がそう言うと、誰も話さなくなり、沈黙が
続いた。

そして、その沈黙を破ったのは、陸だった
加賀谷 陸
どう...する...?
金木 時雨
そんなの決まってるわ...!
萩野 蘭
あぁ。
五十嵐 結斗
み、皆で...!
坂田 万智
爆弾を探そう!
俵 紗希
オー!









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坂田 万智
...あった!
俵 紗希
爆弾!
爆弾は、ジェットコースターの裏にあった。
五十嵐 結斗
で、でもどうする...?
萩野 蘭
爆弾処理班が来るまで待とう。
坂田 万智
そうだね。
金木 時雨
でも一体、誰がこんなことを...
時雨がそう言った時だった。後ろに、見覚えのある
男が立っていた。
爆弾魔
動くな...!
坂田 万智
あいつは...
加賀谷 陸
遊園地の入口で見かけた怪しい男...
爆弾魔
動いたらこのスイッチを押すぞ!
男の手には爆弾のスイッチが握られていた。

下手に動けない。そう、思った時だった。
爆弾魔
わぁ!
萩野 蘭
あ、転んだ。







ポチッ





金木 時雨
坂田 万智
転んだ拍子に、スイッチが押された。
坂田 万智
ヤ、ヤバいよ!どうする⁉
金木 時雨
どうするって言われても...
爆弾のカウントダウンが動き出した。
五十嵐 結斗
ど、どうしよう...!
坂田 万智
このままじゃ...!
萩野 蘭
爆弾、解除しよう。
金木 時雨
⁉そ、そんなの無理よ!
萩野 蘭
できるさ。だろ?陸。
加賀谷 陸
うん...。できる...。
坂田 万智
え...?
陸はそう言うと、爆弾に近づいた。
金木 時雨
あ、危ないわよ!
加賀谷 陸
大丈夫...。
そして、爆弾を解除し始めた。
坂田 万智
すごいね。陸。
萩野 蘭
あぁ、そういえば陸の父親、
爆弾処理班だったよね?
坂田 万智
えっ⁉
加賀谷 陸
うん...。
俵 紗希
わー!陸、すごいね!
金木 時雨
あなたはもう少し、
危機感持ちなさいよ...。
俵 紗希
えー!
加賀谷 陸
できた...!
坂田 万智
早っ!
萩野 蘭
さすが、陸。
五十嵐 結斗
す、すごいね!
坂田 万智
...で、そこの爆弾魔。
まさか、逃げるつもりじゃないよね?
爆弾魔
うっ...
萩野 蘭
君には、警察に行ってもらわないと。
爆弾魔
ク、クソーッ!
爆弾魔はそう、叫びながら私たちに
飛びかかってきた。
俵 紗希
ドーン!
爆弾魔
うっ...
そして、紗希に回し蹴りされて倒れた。
金木 時雨
よくやったわ。紗希。
俵 紗希
えへへ!
坂田 万智
もう、疲れた。
萩野 蘭
そうだね。この爆弾魔を警察に
送り届けたら、帰ろう。
五十嵐 結斗
う、うん!



















ハァ...。今日は、波乱な1日だった...。

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