ここは、猪原中学校の図書室。
猪原中学校の図書委員会はどんな謎でも解き明かす
天才集団。そう言われている。しかし、誰も
近づかない。
何故かって?それは...
メンバーが個性的すぎるからだ。
この二人は、俵紗希と金木時雨。
紗希は体育と地理が得意。テンションおかしい。
時雨は音楽と公民が得意。世間でいうお嬢様。
この二人は、萩野蘭と加賀谷陸。
蘭は、理科と歴史が得意。自殺マニア。
陸は、数学と技術が得意。超静か。
そして、五十嵐結斗と私、坂田万智。
結斗は、家庭科と国語が得意。弱気。
私は...多分、美術と英語が得意。本が大好き。
この図書委員会にはまともなヤツはいない。
しいていうなら、陸と結斗がまともな人間。
...私?私は...うん。まともかな。
とにかく、ヤバいヤツばかりなのだ。
依頼人とは、私たちに謎解きを頼む人のこと。
私たち図書委員会は、どんな謎でも解き明かす
探偵(?)をやっている。
ちなみに図書委員会は、私が委員長で
蘭が副委員長だ。
蘭と、変な会話をしていたら
図書室に人が入ってきた。
紗希たちがいると、まともに話ができそうに
なかったので、資料室に案内した。
廣中さんはそう言うと、一枚の紙を出した。
その紙には、こう書いてあった。
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AS TA, NOHARAkOUENDE,A TA .
愛があれば読めるはず。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!