その日の夜、部屋に戻る前にある人の部屋に直帰する
" ピーンポーン "
……出ない、
まだ帰ってないのかな……?
そう思い一旦部屋に帰る
化粧を落として
シャワーを浴びて、
スキンケアをする。
" ピーンポーン "
『 はーい、 』
木村「 あなたちゃん、俺の部屋きた? 」
『 え……あ…行きました…… 』
木村「 …………よし!今夜は飲もう!! 」
『 え?え?うわあ! 』
柾哉くんに腕を引っ張られて、
柾哉くんの部屋に入る
『 ……お邪魔します 』
木村「 ごめんね、さっきちょっと両手塞がってて出れなくて…笑 」
……そうやって私に向ける顔も
苦笑いにしか見えないよ。
『 ……柾哉くん 』
木村「 ……なに? 」
『 …………私は、全部話して欲しいです 』
木村「 …………え? 」
『 さすがに私でも見ただけで分かりますよ。柾哉くん、何か抱え込んでない? 』
木村「 …… 」
『 いつもはみんなに頼られてる柾哉くんだけど、今日は私を頼って?なんでも聞く!……あ、呑みながら?笑 』
木村「 ……うーん、色んな人のダンス見たり、構成考えたりする時に、自分よりみんなのことを輝かせたいって思うの。でも…やっぱりバトルだし、勝ちたいって思う自分もどこかにいて……何が正しいのか間違いなのかの判断が分からなくなった。 」
『 …………柾哉くんが正解だよ。 』
木村「 ……え? 」
『 だって柾哉くんが作ってる構成じゃん。だから誰がなんと言おうと、柾哉くんは絶対に間違っていない。柾哉くんに対して文句言う資格なんて誰も持ってない。 』
木村「 あなたちゃん…………でも自分だけ目立つところを作るのが…国プのみんなにどう思われるのかわからないし 」
『 みんな分かってる。柾哉くんがずっとリーダーで葛藤してることも。だから、誰も怒らないし不満になんかならない。むしろ感謝してるんだよ? 』
木村「 ……あなたちゃん……………… 」
『 てことで呑むぞ!!かんぱーい!! 』
木村「 え、あ、乾杯!!笑 」
最後は無理矢理になっちゃったけど、笑
柾哉くんの笑顔が見れてよかった。
木村side
『 あなたちゃんってお酒強いの? 』
佐藤「 …………んえ? 」
あ、だと思った。
あなたちゃんとお酒って見た事ないもん。
まだ缶1杯も飲み干してないのに……
『 ええ、そんなに呑んで大丈夫?? 』
俺の忠告も聞かず、
3杯一気に呑んだ。
佐藤「 だいたいさぁ!とししただからっていいようにこきつかいやがってえ!! 」
……愚痴が零れてますよ、お姉さん。
しかもあなたちゃんって
酔ったら赤ちゃんになるんだね笑
全部ひらがなに聞こえる。
佐藤「 もうやだぁ、こんなしょくばやめてやる! 」
『 え〜〜?俺に会えなくなっちゃうよ?笑 』
佐藤「 ……そっちのほうがいやぁ 」
『 あなたちゃん酔いすぎ、水飲む?笑 』
暑い〜〜とか言ってパジャマを脱ぐ。
え?
『 はぁ!ちょっと何脱いでんの!! 』
佐藤「 だってあついもん、いいじゃん、キャミきてるしーー 」
『 あのね……俺だって一応男だからね? 』
佐藤「 しってる〜〜!かっこいいおとこのこっ! 」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。