第15話

急接近
3,912
2021/08/08 03:55






景瑚 side

































今日は俺の家にお客さんが来てる。ひとり。


























そして俺はなぜかそいつの恋愛相談にのってる





















































鶴房「 でもさ…絶対振り向いてくれないんだよね 」
































この男、鶴房汐恩は





俺の妹、佐藤あなたと





両片思いなのだ。























『 あなたもお前に気あると思うけどな 』












鶴房「 …………絶対ないよ。この前なんかね、LINEの返信にビックリマーク付いてなかったの。なんか悲しいじゃん!!? 」












『 お前はJKか。そもそもアイツが返信してくれるだけでも有難く思えよ? 』












鶴房「 ……え? 」












『 いやだって電話を省いて、俺とあなたでやり取りしたの半年ぐらい前だぞ?それ以降は俺送り続けてるのに既読無視だかんな? 』












鶴房「 ……それは兄弟特有のやつでしょ 」

























ダメだ、効果なし。






汐恩も、あなたもネガティブなんだよなぁ


















































鶴房「 ていうか景瑚くんと………… 」
































また始まったよ…





景瑚くんとあなたちゃん距離近くない!?



でしょ知ってるよその話16回目。





そう思って身構えてたらドアが開いた




























































佐藤「 お兄ちゃーん……………ってはあ!? 」

























鶴房「 …………うわ 」



















『 なに、どした急に 』












佐藤「 いや…暇だったから来ただけ 」












『 仕事は? 』












佐藤「 休み! 」












『 …………ヤバいトイレットペーパー買ってねえ!!今すぐ買いに行かないと!!じゃあね!! 』












佐藤「 は? 」












鶴房「 ちょっ……!!! 」

























そう言って家を出るふりをする。







廊下から覗いてます。







いや俺恋のキューピットっ!!!!!!




























…………ごめんなさい。






































佐藤「 ……なん…で 」












鶴房「 …せっかく景瑚くんと話せたのに 」












佐藤「 は?ここ私の家でもあるから 」












鶴房「 あっそ。 」




















なんでそんなに冷たいんだよ二人とも…




俺の前ではあんなにデレデレなのに??

























佐藤「 ………… 」












鶴房「 ………… 」


























なんか喋れええええ!!!






































鶴房「 ……喉乾いた 」












佐藤「 ……飲み物くれと? 」












鶴房「 うん 」












佐藤「 ……はあ………… 」





















よしっ、汐恩ナイスだぞ!!!


お前さっき水がぶ飲みしてたから絶対喉乾いてないよな?


でも沈黙を破ろうとしたんだよな


最高じゃん!!!!!! (うるさい)



























佐藤「 ……はい 」












鶴房「 ……ぷはっ、笑 」












佐藤「 なによ 」












鶴房「 オレンジジュース?笑 」












佐藤「 だって冷蔵庫飲み物なんも入ってないんだもん!!さっき私が買ってきたオレンジジュースしかなかったの。そもそもそれ私のなんだから文句言わないで飲んでくれる? 」












鶴房「 水道水で良かったのに、笑 」












佐藤「 とか言いながらガブガブ飲んでるじゃん 」












鶴房「 …そんなまじまじ見るなよ 」












佐藤「 ……だって私まで喉乾いてきたんだもん 」












鶴房「 ………… 」












佐藤「 …水道水飲も 」












鶴房「 え…ちょ、待って 」












佐藤「 ……ん? 」


























ヤバい見入っちゃった






何この2人もう付き合っちゃえよ!!!





























鶴房「 水道水って…体に良くないんだよ 」












佐藤「 ……いいよ、別に 」












鶴房「 いやいや… 」












佐藤「 全然大丈夫だよ笑 」












鶴房「 …………はいっ、!!! 」

























不器用汐恩くん。


オレンジジュースを渡しました。


























佐藤「 ……いいよ、あげるよ?それ。 」












鶴房「 …ダメ、飲んで 」












佐藤「 しかもそれ汐恩くんの飲みかけじゃん 」












鶴房「 ……それが嫌なの? 」
























あ、これガチショック受けてるわ



飲んであげてあなたっ!!!!! (うるさい)


































佐藤「 いや…別に……嫌って…いや…なんて言うか…… 」






















多分あなたは緊張してるんだよ。



関節キス!!!!



意識しすぎて飲めないんだよね分かるよ分かる






































鶴房「 ……飲まないなら俺が全部飲むよ? 」












佐藤「 え、……あ 」












鶴房「 ほらっ、欲しいんだろ?素直になれよ笑 」


























お前も恋に素直になれっ!!!!!! (うるさい)






























佐藤「 …あ…ありがとう 」












鶴房「 そもそもお前のだし、 」












佐藤「 ……そっか、笑 」












鶴房「 …てかなんで正座してるの? 」































それ俺も気になってた。




あなた、ずっと正座してるんだよね




緊張してる?









































佐藤「 えっ、や…別に…… 」












鶴房「 ……ほんとお前ってバカだよな笑 」












佐藤「 …………汐恩くん嫌い 」












鶴房「 とか言いつつ、俺があげたイヤリングずっと付けてるよね、俺のこと好きすぎじゃない?笑 」












佐藤「 っ……それは…//// 」



























…は?イヤリング?



そんなの知らないんだけど聞いてないんだけど!!



しかもイヤリング?


ピアス開けてないの??





























鶴房「 ピアス開けないの? 」












佐藤「 だって…怖いもん 」












鶴房「 そんな痛くないのに笑 」












佐藤「 いやいや、体に穴開けるって考えると……無理無理!! 」












鶴房「 ……佐藤って怖がりだよな。心霊スポットとか行けないでしょ? 」












佐藤「 …………怖いもん 」












鶴房「 幽霊とかいるわけないじゃん笑 」












佐藤「 いや絶対いるから!!!もう怖くなってきたじゃん… 」



























かわいいな。






多分汐恩もそう思ってるだろう






目がトロンってなってる




























そんな呑気なことを考えてたら事件が起きた





































佐藤「 っわああ!!!! 」



























……停電だ。






そう言えば台風が来るとかなんとか言ってたな

































鶴房「 ……停電? 」












佐藤「 むりむりむりむり 」












鶴房「 雨強かったもんなぁ、 」












佐藤「 …………汐恩くんいる? 」












鶴房「 …ここにおるよ笑 」












佐藤「 どこ………… 」












鶴房「 ここにいるから、大丈夫だよ笑 」
























そう言いながら汐恩はあなたの手を握った












Love so sweet流しちゃっていいですか!!





























佐藤「 何も見えないっ… 」












鶴房「 大丈夫やって俺がついてる。 」



















あれ、なんか急に距離近くなってる










そう言えばあなたって暗いところ苦手なんだよ






























佐藤「 っ……怖い…… 」












鶴房「 大丈夫、すぐ明るくなるから。ちょっと待っててな、懐中電灯探してくる 」





















おお、ごめんこの家懐中電灯ないんだわ
























佐藤「 …待ってっ………!! 」












鶴房「 …………え…? 」












佐藤「 ……怖いから…行かないで……泣 」

























……え、可愛いむり
























鶴房汐恩くん、理性を保てるのか!



























鶴房「 っ……ごめん、おいで? 」












佐藤「 うっ…………泣 」































……あ、ハグした









汐恩が!!

あなたを!!

引き寄せて!!

ギュッって!!

やば!!

頭ポンポンもした!!

一生電気つくな!!!!!









































鶴房「 怖いなぁ、大丈夫やで、俺がいるから。 」












佐藤「 汐恩くんっ…… 」
























ちょっとついていけてないの俺だけかな??



あれ????



「 佐藤バカ 」「 汐恩くん嫌い 」



とか言ってなかったっけ?



キャラ変??


あれ??


ついていけてねぇぇ































鶴房「 あ、ついた……よかった… 」





























『 ……あ 』


















佐藤「 ……え 」












鶴房「 景瑚くん!!? 」












佐藤「 わっ、わわわ!!汐恩くんごめんなさい! 」












鶴房「 いや別に大丈夫だけど笑 」












佐藤「 ……お兄ちゃん!!!? 」












『 今気づいたの!? 』












鶴房「 いつから居たんですかぁ〜! 」












『 最初から居たわ!!トイレットペーパー買ってねぇわ!! 』












佐藤「 ……え 」





























あーあーーカオスすぎて収集つかない




誰か助けてください。























とりあえず、



その後は三人でたくさん遊んで解散しました。




ちゃんちゃん。























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