ファイナルに進んだみんなのメイク直しをする
『 メイク直し始めます! 』
みんな相当泣いたんだろうな
遠くからでも分かる。
端にいる将吾くんからはじめる
田島「 ……あなたちゃん、大丈夫? 」
『 私は大丈夫ですよ?将吾くんこそ、ファイナル頑張ってください。 』
木村「 自分のメイク直したらって言ってしまうぐらい泣いたんでしょ、パンパンだよ、無理しないでね? 」
『 いや言っちゃってるじゃん笑。無理なんかしてないよ笑 』
藤牧「 ……あなたちゃん、………… 」
『 …藤牧、前だけ見てればいいんだよ。 』
みんな私のことを気遣って声をかけてくれる
あれ、そんなに目腫れてたかな
…… 大丈夫、私は大丈夫。
木村side
2位だった。
辛かった。
でもファイナルに進んで嬉しかった。
でも真佑が脱落した。
もう何が何だか分からないよ
そしてまたもや衝撃映像
……あなたちゃん目腫れすぎだよ、
絶対めちゃくちゃ泣いたんでしょ
それなのに声をかけたら笑ってて。
無理してるのがバレバレ。
栗ちゃん、でしょ
1番と言っていいほど仲良かったもん、
きっと俺らと同じくらい辛いんだろう、
『 ……今、泣いてますよ 』
佐藤「 ……え、? 」
『 無意識ですか?あなた今涙流してますけど? 』
収録が終わり、あなたちゃんの元に行くとこの有様
無意識で泣くなんて、
どんだけ?
『 ……辛かったら辛いって言っていいのに。泣きたかったら泣いていいのに、無理しなくていいのに。 』
佐藤「 ……それは、柾哉くんのことですよ。私はもう泣きやみましたし…… 」
『 あ、ほら泣いたんじゃん 』
佐藤「 …………いや?ちょっと?いやー…… 」
『 わかりやす笑 』
こんな時でも笑いに変えてくれるのは、
本当に優しいからこそなんだと思う
『 辛かったらすぐ俺の元に来て、元気づけるから 』
まぁ、案の定そう言うと洸人達に野次飛ばされたけど笑
100%ないって分かってるけど、
…やっぱり俺が君を守りたかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。