第66話

元気
2,338
2021/10/02 10:11





















冷静になって廊下を歩きながら考える 。












私 、今最低なことしてる 。












デビューに向けて今必死に頑張ってる練習生












みんなに迷惑かけいてる 。












しかも … ゲリラ順位発表式があった日 、












栗ちゃんに言われたんだ 。












" 俺がどっちに転んでも 、ファイナルに進んだ練習生のメイクをずっと続けてね 。 "って 。













約束守れなかった 。































荷物をまとめて帰ろうとしている時 、












前から柾哉くんと蓮汰くんが歩いてきてる 。












2人同じチームなんだな 。












とか考えている場合じゃない 。












…… どうしよう 、












今顔みたらここに未練しか残らない気がする 。


















そう思い 、俯きながら足早に歩く 。
































西島「 あ 、あなたちゃん ! 」












木村「 あなた〜! 」












『 ………… 』































ごめんなさい 、2人とも 。



















罪悪感でいっぱいだけど 、












少し走りながら無視して去る 。




























西島「 え…… 」












木村「 あなた、… 」
































ごめんなさい












ごめんなさい。






















心の中で何度も唱えた。
































































『 …… どうしよう 。 』
































部屋に帰ったものの 、












暇だ 。どうやって元に戻ろう 。












いや 、もう戻れないのかな …















































…… 久しぶりに 、家に帰ってみようかな
















































景瑚いるかな〜、いないだろうな。









































合鍵を使って入る 。



































『 ただいま〜 』






















































って、








































『 ……毎回居ますね 』


































『 JO1の皆さん。 』







































景瑚「 あなた!!なんでいるの!! 」












鶴房「 会いたかったぁ!! 」












『 うっ、…ちょっと苦しい離れて。一昨日会ったじゃん。 』












鶴房「 冷た!笑 」












『 …相変わらずかっこいいね、笑 』



























『 ……で、なんで集まってるんですか? 』












與那城「 たまたまみんな休みで、どっか行きたいけどコロナが怖いから景瑚の家行こうってなったの!笑 」












『 ……なるほど… 』












川尻「 …あなたちゃんは?なんか思い詰めてる顔してるけど…辛いことでもあったの? 」












『 ………隠せませんね…やっぱり。 』












景瑚「 なに、なにがあったの? 」








































































『 ……色々あって、仕事辞めました。 』






















































JO1「 ええええ!!!! 」












河野「 ちょ、何それ!!ほんま!!? 」



























『 …説明すると長くなるんですけど、仕事場に莉奈さんと真彩さんという女性スタッフ二人がいるんです。その二人は初めの頃から、裏で"誰々かっこいい歌上手い"って言うのはもちろん全然いいと思うんですけどそれに加えて"誰々はブス、歌下手キモイ"などの陰口が酷くて…でも今までスルーしてたんですけど今日、ちょっとネタバレ出来ないので名前は出せないんですけど、順位落ちた練習生に対してざまぁみろとか流石とか、聞いた瞬間に私、思わず声に出しちゃって…"そういうの辞めませんか"って言ったんです。話していくうちにどんどん2人がヒートアップして、……頬を叩かれたんです。でも手は出さずに我慢して説得しようとしてたらお偉いさんが来て、2人が嘘泣きで嘘の報告をしたせいでクビになりました。……言われたんです。君の代わりならいっぱいいるって。どれだけ違いますって否定しても聞く耳持たなくて、…落ちた練習生の子とファイナルまでメイクし続けて見守るって約束したのに守れなかったんです。もう自分が嫌になってきますよね。 』







































景瑚「 ……なにそれ絶対許せない。今から行くよ 」












『 え、ちょっと待って 』












川西「 え、あなたちゃん完璧に被害者なのに勘違いで加害者扱いされて辞めさせられたってこと?なにそれ 」












『 ……いや、多分勘違いとかじゃなくて、あの二人はお偉いさんと何か関係を持っているのだと思います。 』












木全「 ……え、なにそれ権力じゃん。有り得ない。 」












豆原「 訴えれるよ 」
























鶴房「 ……辛かったね。 」












『 ……え…………? 』












鶴房「 あなたにとってきっとメイクさんの仕事は天職だと思う。キラキラしてる。…きっとあなた、"練習生と仲良くなって、オーディションときっとラストスパートなのに自分が辞めちゃうって練習生に迷惑かけちゃう、申し訳ない"って思ってるでしょ。 」












『 ……なんで、… 』












鶴房「 ………自分責めないで。、あなたに悪いところなんかないんだから。 」












『 ……でも、無責任に途中で辞めてきっと戸惑ってると思うよ。私があの時我慢して何も言ってなければっ、… 』




















悔しくて涙が溢れる。



























金城「 とりあえずその二人紹介して?一撃やってやりたい 」












『 金城さんが言うと本当にやりそうで怖いです笑 』












大平「 本当だよ笑 」



























私の涙を収まり、











みんなで円になって座る。




































白岩「 とりあえず、何か証拠用意しないと権力者には勝てないよね 」












川尻「 防犯カメラとか? 」












川西「 そういうの警察に言わなきゃ簡単には見れなさそう 」












木全「 周りのスタッフさんとかに署名集めたり? 」












景瑚「 権力者だから逆らえないよ 」



































『 ……なんかガチっぽくなってますけど奴らのこと権力者って呼ぶの辞めてもらっていいですか、戦闘しに行くみたいになるので怖いです 』












鶴房「 自分も奴らって言っとるやん笑 」












『 …だって柾哉くんの悪口言ってたもん…… 』





























『 …あ、名前 』












川尻「 柾哉のこと悪く言ったの? 」












『 ………ネタバレですから絶対誰にも言わないでくださいね?今回の第二回順位発表式で、田島将吾くんが1位で木村柾哉くんが2位になったんです。きっとベネフィットとかが入ってきて結構順位が変動してるんです。その人たちのオキニの一人が将吾くんで"柾哉落ちたのざまぁみろ、やっと下がったか"とか言ってたので我慢できなくなって…って感じです。 』












川尻「 …柾哉のこと何も知らないくせに、何その人達 」












與那城「 …有り得ない 」












『 ……あ、手は出さないでください 』












景瑚「 あははははどうかなああ 」












『 ちょっと黙って 』












景瑚「 ごめんなさい。 」































それからみんなは慰め会をしてくれた。












だから早く復帰出来ますようにって願った。












少し元気出たかな、












…練習生のみんな元気かな。






















明日から、勝負だ。




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