そんなこんなで、ポジション評価後、
練習生が一部屋に集まる。
聞いた話によると、
コンセプトバトルが始動するらしい
それにしても 、
本当にもう最後なんだな。
実感ができない。
木村「 あなたちゃん、 」
『 ……柾哉くん、? 』
私に声をかけてくれた柾哉くんは、
悲しそうな顔をしていた
『 ……大丈夫? 』
木村「 うーん、あなたちゃん見たら大丈夫になった。笑 」
『 いやどういうことですか笑 』
木村「 なんでもない、ばいばい笑 」
…どうしたんだろう。
そう思い 、みんなの表情を見てみる
楽しそうな人、
悲しそうな人、
今にでも泣き出しそうな人、
作り笑いが目に見える人、
みんなキツイんだな 。
応援してくれてる家族や友人 、
そして国民プロデューサーのみなさん 、
" 期待に応える "
って言葉ではなんとでも言えるけど 、
行動に表すのは難しい。
目の前にたくさん辛い人がいるのに
私には何も出来ない。
自分の不甲斐なさに罪悪感に浸っていたとき、
頬に生ぬるい感覚がした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!