あなたの心臓が危ない。いつも画面の中にいる大好きな人が目の前でじぶんに手を差し伸べ、話しかけている。
あなたは握手しなくちゃと、ホシの手を握ろうとすると、その瞬間
バタン!
ペンを持ったホシが倒れ、ペンは私の差し出した手に直撃。しかも運悪く先のとんがったペンで、私は手を怪我してしまった。
慌てた表情のスタッフさん。
私は何が起こったのか理解出来ずにその場に立ちすくんでいた。
ほかのメンバーも、協力して、ホシくんを控え室に連れて行っていた。怪我してしまった私も急遽同じ控え室に連れていかれた。
ペン先が少し入ってしまっただけで、重い怪我ではありません。大丈夫ですよ。と、医者に言われ、安心だったが、それより、ホシくんの方が気になり、気が気でなかった。
あなたはホシがいるカーテンの向こうへと向かった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。