第109話

109
3,497
2022/06/30 02:47
バイトは土曜日って事もあって、忙しい。
ジョンヨンさんや他の人達も止まる事なく働いてる。
ジョンヨン
ジョンヨン
いらっしゃいませー!
その言葉が聞こえる度、振り返ってしまう。
馬鹿教師が来るって分かってるから気にしたくないけど気になる。
ナヨン
ナヨン
やっほー。
…この人は、ほぼ毎日来てる。
ナヨン
ナヨン
……ミナ先生。
ちゃーんと連れて来たからね?
席に案内した時にされた耳打ち。
来る事ぐらい知ってるから!って言いたかったけど、他のお客さんも居るしやめた。
ジョンヨン
ジョンヨン
あー、ミナ先生も一緒なんだ。
ナヨンちゃん、奥の席にいますよー。
ケラケラ笑って、私の反応を楽しんでる元担任にイライラしてるとジョンヨンさんから馬鹿教師の名前が聞こえて来て。
振り向く前に、馬鹿教師に声を掛けられた。
ミナ
ミナ
サボっとんの?
サボってない!
席に座ってる元担任はニヤニヤしてるし、今座ろうとしてる馬鹿教師には"サボったらダメだよ"的な事言われるし。
イライラする!!!
ナヨン
ナヨン
とりあえずビールと
あとコーラ!
料理は大将おすすめので!
あなた
…はい。
ナヨン
ナヨン
他のお客さんと一緒のように
接客してよ?
あなた
嫌。
ナヨン
ナヨン
反抗的!
ミナ先生ー、どう思う?
あーーー、ウザい。
馬鹿教師だけなら、多分なんとも思わなかっただろうけど元担任とセットとかダメだわ。
ミナ
ミナ
そうですねー。
そのままでもいいけど、
他のお客さんにどう接してるか
見てみたいかな?
絶対に見せない!!
死んでも嫌。
ジョンヨン
ジョンヨン
注文決まった?
あっ…
この2人に絡まれて、オーダー通すの忘れてた。
ナヨン
ナヨン
決まったよー。
いつもの感じでお願い。
ジョンヨン
ジョンヨン
了解。
あなたの下の名前、あっちの席に
ビール追加持って行って!
ビール追加、了解。
この席から離れられるなら何でもします。


「あなたの下の名前!
先生方の席の料理持ってけ!!
これは、いつも世話になってるサービス分!
失礼のないようにな!!」


大将…
私、ビールの追加を持ってくのですが?
仕方ない…
ビール追加分持って行って、その後持ってこ。
ジョンヨン
ジョンヨン
いらっしゃいませー!!!
ビール追加分を持って行って、馬鹿教師2人がいる席に料理を持って行こうとした時…
さっき入ってきた人物と目が合う。
ジヒョ
ジヒョ
あれ?
何であなたの名字が居るの?
鬱陶しいのが増えた…
ジョンヨン
ジョンヨン
あなたの下の名前の知り合い?
あなた
副担任です。
ジョンヨン
ジョンヨン
…てことは。
ナヨンちゃんだね?
あなたの下の名前、料理持ったまま席案内して!!
あなた
はぁ…
こっち。
副担任をあの2人が居る席に案内する。
で、料理置いて、速攻で去る……
ナヨン
ナヨン
待て待て!
ジヒョ先生の飲み物を聞いてけ!
あなた
……何飲む?
ジヒョ
ジヒョ
んー。
じゃあ、ウーロン茶で。
ウーロン茶…
誰か持って行ってくれないかなぁって思ったけど、そんな事言えるほど暇じゃない。
席に持って行けば、女教師3人の愚痴大会が開催されていた。
ナヨン
ナヨン
…あなたの名字、ビール追加!!
この人は今日も酔い潰れて、ジョンヨンさんに介抱されながら帰るんだろうなー。
ビールを注いでいると、ピークを過ぎた店内からジョンヨンさんが戻ってきた。
ジョンヨン
ジョンヨン
……それ、ナヨンちゃん?
あなた
はい。
ジョンヨン
ジョンヨン
はぁ…
それ私持ってくから、
タバコ行きな?
あなた
…ありがとうございます。
綺麗に注いだビールをジョンヨンさんに託して、裏口から外に出た。

プリ小説オーディオドラマ