第7話

第6.5話(?)
1,199
2018/11/10 14:54



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深瀬
深瀬
ねぇ、好き







それは、あまりにも唐突過ぎて私には理解ができなかった。
そして、無視。というよりかは聞いていないフリをしていた。
それは、単なる聞き違いだと思ったから。
その言葉で私の人生が大きく変わってしまうから。
そう、狂ってしまうから。
そっと、心の扉にしまっておいた。
どうしても、受け入れられなかった。
好きな人から言われると、誰だって
「え?なんて?」
って聞き返すだろう。
でも、私は違う。
マネージャーをやっているだけであって
お世話係をやっているだけであって
そっと話を耳に入れているだけであって
レンアイなんて…
いや、聞き間違いだ。
絶対に。
深瀬
深瀬
ねぇ?聞いてる?
だめだ。
どうしよう。
もういっそ
「私も好き」
って言ってしまう?
だめ。。。
私のプライドが
ねぇ、あなたはなんて言って欲しいの?
あなたはさおりちゃんが好きだったんでしょう?
私は、さおりちゃんとは真逆
だから、、、
きっとこの恋は勘違い。
反応してしまう?
いや、だめ。私にはできない。
深瀬
深瀬
ねぇ、何考えてるの?
深瀬
深瀬
おーい!
深瀬
深瀬
もういいや
ちゅっ
!?!?!?!?!?
く、く、く、口に、
き、き、き、き、すを…
でも、たった一瞬だけ。
深瀬
深瀬
これでもだめなの?
んんん
深瀬は私と長い長い
キスをしている。
想像してみて?
好きな人が目の前にいて
キスしてくるんだよ?
ありえない
なぜか、喜べない
なぜだろう
それも、昨日から
きっと、さおりちゃんの話を聞いたから
これはいわゆる嫉妬というやつだろうか?
なぜかわたしの目尻には星のようなキラキラと輝くものがながれていた。
そういえば今日は満月だ。
早く寝よう
その日、涙が乾くことなく数えきれないほどの雨粒がながれでてきた。

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