第84話
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🐹 side
僕の一言で空気が再び静まりかえって、7人の視線が一気にあなたに集まった。
あなたの言葉の意味が分からずにみんな戸惑っている。
泣きながら謝り続けるあなた。
震える声で話し始めたあなたに、耳を傾けた。
︙
神様との出会いのこと、リングのこと、カプセルのこと、今回のユンギのこと、一通りあなたから聞いたけど……
きっと皆んな同じ気持ちだと思う。
あなたを疑ってる訳じゃない。
だけどあまりに突拍子がなさすぎて、情報量が多すぎて、混乱してるんだ。
僕は事故の現場にもいてリングが光るのを見てたし、信じたい気持ちは山々なんだけど……
突然立ち上がってユンギの右頬に被せられた大きなガーゼを取り始めたあなた。
あなたの行動の意味がわからないまま、慎重にはがされたガーゼの下に見えたのは
痛々しい深い傷だった。
アイドルを目指す僕らにとって外見はやっぱり大切。
あとが残ると言われたとき、ユンギはどんな気持ちだっただろう…。
ユンギを見つめるあなたの目は真剣そのものだった。