第107話
💊
あなた side
会場に響き渡る、No More Dreamの重い低音とみんなの声でつむぐとがった歌詞。
ステージに立ったみんなはまぎれもなく"アイドル"だった。
みんなの声が、ダンスが、
人の心を動かし、感動を与える。
そんな姿を見て
心からそう思った。
ズキッ!!!!!
初ステージが無事に終わり、会場がみんなに向けられた拍手と歓声で包まれる中、
再び私にあの頭痛が襲ってきた。
今回見えたのは、
"ゴールデンディスクアワード"
"ビルボード"
"グラミー賞"
そうそうたる音楽の祭典の名目と
トロフィーを手に持つ、今よりちょっと大人びたみんなの姿。
みんながいつかは……と目指す賞たち。
みんなはこうなることができるということだろうか。
もしかして、これも神様からのプレゼント……?
考える暇もなく戻ってきた3人に飛びつかれた。
おさまらない興奮をそのままみんなにぶつけた。
今までのみんなの頑張りとさっきの熱気を思い出して、涙があふれる。
私も、みんなに出会えて良かった。