第20話
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しばらくすると、ジミンが落ち着いてきた。
さっきとは違うスッキリとした顔をしていたけどやっぱり体調は悪そうだった。
一応確認しようとそっとポケットからリングを出してはめてみると、一瞬で目の前が真っ黒になった。
最初はどうなったのかわからなかったけど、それがジミンから見えるモヤモヤだと気づくのに時間はかからなかった。
さっきお母さんから見えたモヤモヤとあまりに違いすぎて、声が出そうになる。
さっそく、家から持って来たカプセルが溶けているホットレモンをジミンに渡す。
そう言ってジミンが飲み始めると、ジミンの周りを覆いつくしていたモヤモヤがどんどん薄くなっていった。
顔色もどんどん良くなっていって、飲み終えたときにはモヤモヤは綺麗さっぱり消えていた。
そう言って笑うジミンは今度こそ本当に"大丈夫"そうだった。
そう言って私に飛びついてきたジミンはいつものジミンだった。
私のまねをしているつもりなのか、声色を変えている。
恥ずかしくなって、ニヤニヤしながら私の顔をのぞき込んでくるジミンから目をそらす。
自分でも顔があかくなっていくのが分かった。
このあと私の誕生日プレゼントも兼ねて、ジミンが私の買い物に付き合わされたのは言うまでもない。
そして、この日から3ヶ月後_____