第14話
💊
your side
2011.9.29 韓国
今日もいつも通り、家を出る。
高校生になって半年が過ぎた。
友達もできたし、勉強も頑張っていて、充実した高校生活を送っている。
だけど、最近は気がかりなことがある。
その原因は……
そう、幼馴染のジミンだ。
ジミンとは家が隣同士ということもあり、物心がついたときからずっと一緒。
高校生になった今でも、朝は毎日一緒に登校している。
ジミンもまた半年前、難関と言われているうちの高校の現代舞踊科に主席合格した。
それからだ。ジミンがジミンでなくなってしまったのは。
朝だって、前はこんなんじゃなかった。
︙
︙
こんな感じに、今にも語尾に♡が見えそうな勢いで抱きついて来ては決まってこの挨拶。
朝からこれでもかというほどの愛嬌を振りまいていた。
だけど最近は……
愛嬌どころか、笑顔すらも見なくなっていた。
見るからに悪い顔色、目の下にできているくま。
心なしか痩せたような気がする。
それにしても今日は一段と体調が悪そうに見える。
そう言って伸ばした手がジミンのおでこに触れると熱が伝わってきた。
"大丈夫"
これも何度聞いたことか。
『もう少し休んだら?』『少しは寝たら?』
何を言っても"大丈夫"
この言葉が帰ってくる。
ジミンが私の言葉を遮り声を荒げた。
こんなジミンを見るのは初めてで言葉が出てこなかった。
はっとしたように、ジミンが私に謝る。
慌てて私も謝った。
だけど私たちの間には気まずい空気が流れていて、ジミンの顔を見れなかった。
このままだと泣いてしまいそうで、素早くジミンに背を向けてあるき始めた。
すると、ドサッ_____
後ろから音がした。