あなたside
...親分の声がした?私ね?知ってる...
親分だけは絶対に裏切らないって...
同じ人間でも、あれだけ素直な人は居ない
直感だけで生きてるって感じだ
人間の中でも信じられる方...
親分は...私にひどい事を言わない?
私は顔をあげると、累お兄ちゃんが首をかしげた
あ、私の声が聞こえたのかな?
間違いなく親分の声...
私は累お兄ちゃんと一緒に
激怒している、猗窩座さんとお父様の所へ行き
手を『ぎゅっ』と握った
ふと親分を見てみると、両足が無くって...
めっちゃ痛そう...足が切れちゃったんだね...
親分にどうしても聞きたい...
ねぇ、親分は...私の事いじめない?
お父様が少しだけ、親分に攻撃をする
出血もひどいし、今のは、本当に痛そう...
死なない程度にいたぶってる?
やめてほしいな...私まで痛むよ...
お父様が泣きそう...私は、お父様に抱き付く...
もちろん抱き返してくれるし
私は、この温もり大好き...
私はカナヲ姉さんに言われた事について
親分の意見が聞きたいな...
っと、その前に...親分の足を拾って...
う"~ん、グロテスク...ちょっと吐きそう...
そんで親分の足をを切れた部分に近付けて...
私の回復技で治して...っと...
自分のは無理だけど、人のは簡単なんだよねぇ...
私は、弱々しくなった親分を抱き締めてあげた
なんか可愛いな...親分は、本当に素直...
人間の中で、とても信頼出来る人...
だからこそ聞きたいの...
これで裏切られたら辛いから...
親分あったかい...抱き締めて頭を撫でてくれる
親分、大好き...だって裏切らないもん
カナヲ姉さんみたいに、ひどい事を言わない
私が立ち上がる瞬間、親分は悲しそうな顔をして
私の手を掴んだんだ...困ったなぁ...
こういう時の親分に...私、すごく弱い...
離れたくなくなっちゃうよぉ...
思ったよりも早く、善逸兄さんが来ちゃった
ん~、困ったなぁ...私は、お父様達に目線を送る...
正直...困るからどうにかしてほしくて...
あ、善逸兄さんが嫌いだからとかじゃないの...
悲しい顔されたり、泣かれちゃったら
なんか、離れられなくて...
でも、一応聞いてみようかな?
善逸兄さんの意見も聞いてみたいし...
私は親分に聞いた事をまんま伝えた
善逸兄さんは、私を『ぎゅっ』と
優しく抱き締めてくれた
すると後ろから...堕姫ねぇに妓夫太郎兄さん
半天狗さんに玉壺様、黒死牟様
みんなが来てくれた...
鬼が全員居るんだから、もちろん...
天元にむいちろ、悲鳴嶼さん
実弥に玄弥も...みんな居る...
蜜璃と伊黒んは鳴女お姉ちゃんの所...かな?
もちろん無惨様も...
私は、お父様の所に帰らなきゃ
猗窩座さんだって待ってるもん...
『鬼』であるお父様達と、『人間』である
みんなと一緒に居たい!
でも、本当に残酷な世界だよ...
両方は無理なんだ...どちらかしか選べない...
私は、どちらも選びたい!
だって...大好きなんだもん(泣)
あぁ...ダメだ...せっかく決めたのに...
カナヲ姉さんみたいに思ってるかもだし
人間は信じちゃダメなのに...
実弥と玄弥は、前からずっと優しい
親分と善逸兄さんだって...
とても優しくて、あたたかいって知ってるから
私、とっても苦しいよ...
私はその言葉を最後に、意識を手放した...
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。