第33話

彼か後輩か②
731
2022/10/23 20:58



大量の資料に2台のパソコンを同時並行する…

頭がぱんくしそう…
北人
大丈夫ですか?
デスクに突っ伏しそうになったとき、
横にポンと置かれたホットコーヒー。
あなた

あぁ…うん

あなた

大丈夫

北人
無理しないでくださいよ?
さっきまでは先輩の私に対して
あんな調子の乗った態度を取っていたのに…

1時間も経てばさっきの後輩君はいないみたい。
あなた

うん、ありがと


北人
◯◯さん、
あなた

ん?

北人
ちょっと良いですか?
仕事の話かと思って伏せていた顔を上げると、
目の前には後輩君がいた。
あなた

っ…

北人
やっぱり…
あなた

…え?

北人
熱ありますよ、◯◯さん
あなた

え、嘘…

北人
過労…だと思います
あなた

そんなこと…

北人
今日はもう、終わりにしましょう?
あなた

えっ、でも…

北人
明日僕がやっておくので、
◯◯さんはゆっくり休んでください
あなた

ごめんっ本当に…

北人
いえ、気にしないでくださいよ?笑
あなた

フフッ…ありがとう


北人
今日は送っていきます
あなた

あ、いや、だいじy…

北人
夜遅い時間に、
それに熱もあるのに
北人
1人でなんて帰らせないですからね?
あなた

頼りになるよね…

あなた

そういうとこ

北人
フフッ…
北人
今日ぐらい
北人
甘えてくださいね?
あなた

フフッ…ありがと

あなた

…でもっ

北人
ん?
あなた

私、今日はホテルに泊まってくから

あなた

送ってもらわなくて大丈夫。

北人
え?
北人
彼氏さんが待ってるんじゃ…
あなた

いいの。

あなた

ちょっと色々あって…笑

北人
…。
北人
…じゃあ、
あなた

ん?

北人
僕の家はどうですか?
あなた

え?

北人
熱があるのに
ホテルなんて…
北人
誰が看病するんですか…
あなた

た、たしかに…

あなた

でっ、でも

北人
安心してください
北人
手出すとかそんなこと
しませんから。
あなた

いや、そうなんだけど…

あなた

けど…

泣きそうになるのをグッと堪えた。
北人
◯◯さん
北人
僕がいます。
あなた

え…

まるで私の心を読み取ったかのよう…
北人
何があったのかはわからないですけど、
今は何よりも◯◯さんの体調が優先です。
あなた

っ…

北人
それに、僕も後悔したくないんで。
あなた

え…?

北人
早く行きましょう?
そう言って私の手を優しく掴んだのは

ただの後輩だったはずなのに…


そこで私は意識がなくなった…









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