第34話

彼か後輩か③
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2022/10/27 02:37



北人side


一緒に残業していた◯◯さんがいきなり熱を出した。
急いで送って行こうとしたけど、
彼氏さんと何かあったみたいで家に帰りたくないみたい。


こんなのずるいかもしれないけど、
俺だって後悔したくなくて、思わず
僕の家にどうですか?なんて誘ってしまった。

思いの外すんなりOKしてくれて、
嬉しいような悲しいような…笑


◯◯さんが落ち込み気味だったので、
優しく手をとって家に帰ろうと歩き出した時、
◯◯さんがいきなり倒れてしまった…





目を覚ますと、見慣れない天井とベットの感触。

ここは…?


北人
あ、起きました?
あ…そうだ

私…熱があって…仕事中断して…


そのあとどうなった…?

北人
◯◯さんいきなり倒れちゃって、
北人
急いで連れてきました。
◯◯
そうだったんだ…
◯◯
ごめんね、色々迷惑かけちゃったみたい…
北人
いや…今日は甘えてくださいって
北人
ちゃんと言ったはずですけど…?
◯◯
あ、ありがとう…/
北人
お粥、食べれそうですか…?
◯◯
え…?
◯◯
もしかして、作ってくれたの?
北人
まぁ…自信はないですけど…笑
◯◯
え…ありがとう!
北人
っ…//
北人
い、今準備しますね…?
◯◯
◯◯
うん、?
少し頬が赤くなったように見えたのは…気のせい?


北人side


◯◯さんが目を覚ましたから
お粥を食べてもらおうと思ったら…

お粥を作っただけで、
いつもは冷たく洗(あしら)われるのに、
いつもより何倍も明るくありがとう!って…


少し、いや結構…可愛いって思ってしまった。


思わず準備してくると言って、急いで離れたけど、
ふと顔に手をあてると熱を帯びていた…


なんとか心を落ち着かせてお粥を持って寝室へ戻ると、
寝ていた◯◯さんがこちらに小走りで来た。
◯◯
北人っ
北人
ちょ、◯◯さんは寝ててください
そう言ってお粥をベットの隣にある
小さな机に置いた。
◯◯
いいから、こっち向いて?
言われた通りに◯◯さんの方を向けば、
北人
っ…///
おでこに手をおいてきた。
◯◯
え、顔赤くなってる…
◯◯
やっぱり熱移っちゃった…?!


んなわけ…


北人
僕は大丈夫ですよ?
◯◯
でっ、でも…
◯◯
顔赤いよ…?
俺を見上げてそう言った◯◯さん。

熱のせいか、目はとろんとしてて
これは我慢が効かなくなりそう…
北人
そんなことないですよ
◯◯
じゃあ…なんで?
◯◯
顔が赤くなったのは、
私の熱が移ったからでs…


チュッ

◯◯
え…//

思わずほっぺにキスしてしまった。


口にしなかっただけ、まだ偉いでしょ?

まぁ…男はいるみたいだけど…
北人
◯◯さんのせいですよ
◯◯
やっぱり、そうだよね…
北人
◯◯さんがいるから、
緊張しただけです…
北人
それ以外に理由なんてありません。
◯◯
え、北人っ?
北人
今日はもう、寝てください。
◯◯
えっ、でも…
北人
僕はソファーで寝るので、
気にせずに。


そう言って出ていってしまった。



さっきの…どういうこと?




それに…





私も同じく顔に熱を持ったのは…



気のせいだよね…?










next…

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