◯◯side


気まずい。


かーなーり、気まずい。非常に気まずい。


なんだこの空気…




足りないメイク道具を取りに、一度楽屋を出たほんの数分。

楽屋に戻ろうとドアノブを引こうとすると、

この声は…慎さん、？

と誰が話してるんだろう…

やっぱり芸能人の皆さんも好きな人ぐらいいるよね…



え、壱馬さんもやっぱり…



…考えたくない。


慎さんと話す誰かが、壱馬さんではないことを祈って
楽屋へと一歩を踏み出した。




、、、

慎さんの隣にはやっぱり壱馬さんがいた。

そりゃ、好きな人ぐらい…いるよね、うん。


あはは…つら…笑

壱馬さんに好きな人がいる
ってダメージを喰らっていたところ、

…北人さん、？

どゆこと？？


北人さんも好きな人いるのかな…？

んんん…？尚更よくわからない…笑


ランページの皆さんは今恋愛ブームなのか？？


え…もうほんとに私にチャンスないんじゃん…

あっやべ、反射的に声出てた…

…え、



えええ、



ええええええええええええええ、？！私？？！



ってか、「樹さんも」って、「も」って何？！！

いや、私と同じ反応


って、ツッコんでる暇ないし！！

すると一斉にこちらへ向いた視線。

まさかの展開に驚きを隠せない私はフリーズしていた。

メンバーの皆さんが声をかけてくれるのが唯一の救い。


奥にいる樹さんから視線を感じて…気まずい。

え、、


壱馬さん…もなの…？？？

そう言って私の横にいた健太さんが、私の頭に手を置いた

モテ期到来…










next…