第49話

In a dark room
676
2020/07/23 06:32


柚姫side



藍原 柚姫
藍原 柚姫
ここどこだろ……


確かトイレに行くって行って出てきたところを見知らぬ誰かに……



要するに私は誘拐?されたの?

手足は縛られてて口にもガムテープが貼られてるから身動きは取れないし声すら出せない。


🎼.•*¨*•.•*¨*•.¸¸🎶


私のポケットの中で携帯が鳴る。
きっと北ちゃんだ。
後ろで縛られた手で必死にスマホを取ると
ポロンっとポケットからスマホが落ちた。


藍原 柚姫
藍原 柚姫
あっ、切れた……。


ボタンを押そうとしてたらきれてしまった。

藍原 柚姫
藍原 柚姫
まずいなぁーまた北ちゃんに怒られるじゃん


それからも何回か色んな人から
着信はあるものの肝心のスマホが触れない




その時「柚姫ー」聞きなれた声がした


自分の場所を伝えるために周りを見渡すと
ドアしかなくドアの側までスマホを持っていき
スマホでドアを叩くように打ち付けた


「柚姫?いるの?」


間違いない北ちゃんの声だ


必死にスマホを打ち付けると
ガチャガチャとドアノブが回るが
鍵がかかってるらしく開かない。


吉野 北人
吉野 北人
ちょっとまってて?
鍵もらってくるから
吉野 北人
吉野 北人
壱馬達に連絡してここにいてもらうようにするから大丈夫。安心して。


私の不安な気持ちを察したのか
北ちゃんはそういった。






しばらくすると
川村壱馬
川村壱馬
柚姫いるのか?
かずくんの声がしてトントンっとスマホでトビラを叩いた
川村壱馬
川村壱馬
いるんだな?
RIKU
RIKU
柚姫もう少しだけ待っててね?
今北人が鍵持ってきてるから
登坂広臣
登坂広臣
壱馬!柚姫は?
これは臣くんの声だ
川村壱馬
川村壱馬
中に
登坂広臣
登坂広臣
あかねぇーの?
川村壱馬
川村壱馬
鍵がかかってるみたいで
登坂広臣
登坂広臣
どいてみ?
川村壱馬
川村壱馬
あっ、臣さん!!
柚姫多分
ドアの近くにいるかと
登坂広臣
登坂広臣
まじか。
柚姫ドアから離れてろ。


臣くんに言われて少し扉から離れる。
多分この人ドア蹴り破るつもりだ……


ドンッと鈍い音がしたけどドアはビクともしない。


登坂広臣
登坂広臣
いってぇーこのドア固すぎるだろ
吉野 北人
吉野 北人
持ってきた!!


ガチャガチャっと鍵が開く音がして
真っ暗な部屋に光が入る。

吉野 北人
吉野 北人
柚姫!!!


ガバッと勢いよく私に抱きついて
すぐ縛られてた手と脚それから口のガムテープを剥がしてくれた。


吉野 北人
吉野 北人
大丈夫?!なんもされてない?!


こくんっと頷くと良かったーっと
倒れ込むように私に寄りかかる。

川村壱馬
川村壱馬
北人
吉野 北人
吉野 北人
大丈夫犯人は分かってる
RIKU
RIKU
とりあえず柚姫移動させよう
登坂広臣
登坂広臣
柚姫歩けるか?
藍原 柚姫
藍原 柚姫
うん


立とうとした瞬間私は尻もちを付いた。

吉野 北人
吉野 北人
無理じゃん


そう言うとスっと私をお姫様抱っこした。

藍原 柚姫
藍原 柚姫
ちょ……
吉野 北人
吉野 北人
柚姫あとでお説教ね?
藍原 柚姫
藍原 柚姫
はい……
ですよねぇー


北ちゃんにお姫様抱っこされたまま
ランペのリハスタに戻るとみんなが
一斉に駆け寄ってきた。

神谷健太
神谷健太
柚!!
神谷健太
神谷健太
大丈夫?!怪我ない?!
藍原 柚姫
藍原 柚姫
大丈夫だよ
神谷健太
神谷健太
良かったー
吉野 北人
吉野 北人
壱馬俺行ってくるから。
柚姫見てて
藍原 柚姫
藍原 柚姫
北ちゃん?
吉野 北人
吉野 北人
大丈夫。
すぐ戻ってくるから
RIKU
RIKU
北人お前傍にいろ
俺らで行ってくるから。
川村壱馬
川村壱馬
柚姫どんな人だったとか見てない?
藍原 柚姫
藍原 柚姫
顔までは……でも黒のニット帽に全身まっくろくろすけだった
川村壱馬
川村壱馬
分かった
登坂広臣
登坂広臣
俺は飲み物買ってくる
神谷健太
神谷健太
じゃー健太ブランケット持ってくる


みんながあれこれ提案して結局残ったのは
私と北ちゃんだけ。

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