瑞稀side
今日はあなたの家に2人きり。
お泊まり。
ガチャ
俺はあなたの家に来てすぐソファに座った。
あなたん家のソファ好きなんだよな
居心地がいいっつうか…なんつうか…。
それから、何していいのかわからずスマホを触った。
あなたは何してるんだろ…。
そう思ってスマホから視線を外し、あなたを見る。
鼻歌をしながら、外に干してあった洗濯物を取り入れ畳んでいた。
あなた、将来絶対にいいお嫁さんになるだろうな…。
立ち上がったあなたが視線を俺の方に向けた。
だから俺は即座に視線を外した。
鼻歌、してんの可愛い…
ギュッ
そういいながらあなたは俺にバックハグをしてきた。
俺の首もとに顔を少し埋めながらあなたがそういった。
急にどうしたんだよ。
急にそんなこと言われるとあなたがいなくなりそうで怖い。
不安になる。
だから、俺はあなたの方を向いてハグをした。
チュッ
ギュッ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!