トビ……………………
飛雄。なんで避けてるの……
何に怒ってるの……
なんで目を合わせてくれないの……
…………避け始めたのはあの日。昨日のこと。
青城との練習試合が終わって、金田一と飛雄が
話してて、、それ終わって、国見ちゃんが来て……それから。
…………もしかして、言ってなかったから??
国見ちゃんと……付き合ってる、、ってこと言わなかったから??
飛雄は、隠し事されるのが嫌い。
隠し事するくらいなら、バレないようにしろよ。
っていつも言ってる。
隠してたわけじゃない……。
聞かれたら答えたらいい。そう思ってた。
それに怒ってるの、?
今の飛雄、わかんないよ…………、
私らしくない。
涙なんか流して。
早く、学校出ないと。
フラフラとしながら、私は門を出た。
もう、誰もいない。
「あなたッッ、、!」
下を向いて歩いてる私は、顔を上げる。
汗かいてる。
息上がってるのがわかる。
走ってくれたんだ……
国見ちゃんは、私の涙を拭う。
キュ、、
国見ちゃんの服の袖を掴む。
ギュゥッ。
フワッと国見ちゃんの匂いに包まれる。
私は、国見ちゃんの背中に手を回してギュッと掴んだ。
グッ。と強く優しく抱きしめてくれる国見ちゃん。
︎︎
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。