第224話

二百二十話
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2023/11/08 06:27
あなた達泥棒は、殺せんせーに教えられたアドバイスを活かしながらそれぞれ森の中へ逃げていく。

また、烏間も殺せんせーが逃走のコツを吹き込んだ事に気づいていた。

先程と打って変わって生徒達の気配をとらえるのに難しくなったが、流石というべきか烏間は素早い動きで生徒達どろぼうを捕まえる。

烏間先生
( 四人小隊で前後左右を見張っているな )
烏間先生
( これだけ上手く警戒されると… )
烏間先生
( 俺一人で全員捕らえるのはまず無理だ )


自分と殺せんせーとが同じ分野を違う視点から同時に教えることで、ここまで急激に成長する事に烏間は驚いている。

だが、だからと言って殺せんせーと協力する気は烏間には無かった。

そもそも殺せんせー 一人でも、一分あれば全員捕えられると考えている。

その考えが甘かったと気づかずに────。

そのまま森の中を素早く動いていた烏間の前に突然人影が見えた。

それは、機動力が特に優れた四人…木村、岡野、前原、片岡だ。

額に汗を煌めかせながらも、烏間を待ち構え挑戦しようとしている。

その姿に面白がりながらも、烏間は生徒達泥棒に安全な指示を出しながらかけていく。

烏間先生
左前方の崖は危ないから立ち入るな
烏間先生
そこ以外で勝負だ


元気な返事と共に駆け出した四人の姿を見て、烏間は関心した。

良い逃げ足。一学期から積み上げた基礎がしっかりと身についていることに、四人の素早い動きを人目見て伺うことができた。

素早い動きを見せながら遠くに遠くにと逃げていく四人だが、本気の烏間から逃げ切るにはまだまだ足りないよう。

逮捕タッチされ、足を止めた四人は悔しそうにしながらも息を整えた。

烏間先生
ずいぶん逃げたな、大したもんだ
烏間先生
だがもうすぐラスト一分、奴が動けばこのケイドロ君等の負けだな


その言葉に、前原は息を整えながらもニヤリと口を開いた。

前原 陽斗
俺等の勝ちっスよ、烏間先生
烏間先生
何?
岡野 ひなた
だって、烏間先生は殺せんせーと一緒に空飛んだりしないでしょ


岡野の言葉に、烏間は自分が殺せんせーの上に乗っている姿を想像し、怪訝そうな顔で「そんなヒマがあれば刺している」と一蹴した。

片岡 メグ
じゃあ烏間先生、ここから一分でプールまでは・・・・・・戻れませんね


片岡の言葉の意味を理解した時、烏間は目を見開いた。

そう、一分あれば生徒全員を逮捕タッチする事など、殺せんせーにとっては造作もない。

だが、泥棒の中には殺せんせーの弱点をよく知っているものが一名。

烏間先生さえ戻らなければ、水が弱点の殺せんせーだけでは一分間ずっと水底にいるあなた達を触ることができない。

殺せんせーが逮捕しようと動き出し、茅野を逮捕タッチした。

だが、逮捕タッチされた当の本人は笑顔で水の中を指さす。

水の中を覗いた殺せんせーは、ナイフを構えて水の中に潜っているあなた、渚、カルマ、杉野を見て唖然とする事しかできなかった。

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