第230話

二百十六話
2,215
2023/12/27 16:36
潮田 渚
それで…どうだったの?


渚が固唾を呑んだのがわかった。

花園 あなた
何もされてないって


安心しているのか、うっすらと笑みを浮かべているあなたの声は少し震えていた。

花園 あなた
それで、お姉さんが言ってたんだけど…






◇◇◇



隣家のお姉さん
『 あーしは被害受けてないんだけどさぁ、さりっぴが被害受けちゃって 』
花園 あなた
『 さ、さりっぴ? 』
隣家のお姉さん
『 さりっぴはあーしの親友だよ 』
隣家のお姉さん
『 でもなんでかなぁ…巨乳が狙われんならあーしも狙われて良くね? 』
隣家のお姉さん
『 Fカップくらいは余裕であるし、はぁ…TBSだわ 』
花園 あなた
『 TBS… 』
隣家のお姉さん
『 まぁなんつーかあれだね、犯人はまだあーしの良さに気づけてないだけっていうか? 』
花園 あなた
『 そ、そうだねっ!お姉さん可愛いもんね! 』
隣家のお姉さん
『 えっ!やっぱあなたのニックネームもそう思う!?あなたのニックネームにそう言ってもらえるとバイブス上がるわぁ! 』





◇◇◇

花園 あなた
渚、言いたいことわかる?
潮田 渚
えーっと…?


二人の会話の内容を教えてもらったはいいが、E組の皆の頭に残っている言葉は「TBS」「バイブス上がる」などのギャル用語だけ。

赤羽 業
隣家のお姉さんがギャルすぎるって話?


皆がうんうんと唸りながら考える中、カルマだけは半笑いで能天気に答えた。

花園 あなた
違うよ!
花園 あなた
お姉さんは被害に遭ってないのに、友達は狙われたんだよ?


そう、お姉さんは犯人が自分の魅力に気づいてないだけ、そうまとめた。

だが、巨乳専門に狙われているというのに"あなたの隣の家に住んでいる"巨乳な女性が狙われないのはおかしいではないか。

もし仮にお姉さんが狙われていたとして、人より聴覚が優れているあなたが隣家に住んでいる人間の叫び声を逃すはずがない。

花園 あなた
犯人は私の存在を知っている
花園 あなた
それに、おかしい点もいくつかある
花園 あなた
カルマも気づいてるでしょ?


背負っていたスクールバッグを置くため、自身の机へと近づくあなたはカルマに目配せした。

赤羽 業
そうだね
赤羽 業
仮に俺がマッハ20の下着ドロなら、急にこんなボロボロ証拠残さないけどね


そう言って、カルマはバスケットボールを渚に投げつけた。

それには女性ものの下着が付けられている。

どうやら体育倉庫にあったボールを持ってきたらしい。

花園 あなた
マッハ20の先生が粘液を残したまま逃げるかな?
花園 あなた
そのくらいのスピードなら、粘液を拭き取るくらい簡単
花園 あなた
そんなヘマしないと思う


「それに…」と付け足すようにあなたは自身のバッグから一つの袋を取り出した。

その中には女性ものの下着がいくつか入っている。

花園 あなた
旧校舎の至る所にあった


それらを机の上に置いた彼女は、誰が見ようと腹を立てていることがわかった。

カルマとあなたの言うことには納得のいくものがある。

マッハ20の殺せんせーが証拠を残すわけがない。

しかも、こんなことをすれば生徒みんなの中で先生が死ぬことくらいわかっているはずだ。

教師バカの殺せんせーにしたら、くだらないこと、それも下着ドロという犯罪行為をして生徒達からの信用を失うことは、暗殺されることと同じくらい避けたいことだろう。

潮田 渚
…うん、僕もそう思う
茅野 カエデ
…でも渚、そしたら一体誰が…







──────────
気づいたらクリスマスも終わっていてカルマの誕生日も終わってました。

遅れすぎたけどおめでとうカルマ!!!

ギャルお姉さんの喋り方が一昔前な気がする。ギャルの喋り方とか知らねーよ…。

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