???:「ねぇジェルくんこっち側に来ない?」
???:「クスッ…分かってる癖に嘘つくの上手いよね。でも事実上君はこちら側が動きやすいはずだよ」
???:「まぁ?もう少し考えてから正解を出してよ。待ってるから何時でも連絡して」
相手はスマホをヒラヒラさせながら歩き去っていく
ふとポケットに入っていた俺のスマホが振動すればそれは今さっき交換されたメールから可愛らしい彼に似合うはずもない羊のゆるキャラが『待ってるよ♪』
と…送られて来ていた
本当に…_。
ミシッと手の中で軋む音が鳴り少しの破片が手に刺さり薄い血が滲む
泣きついてくる子犬を俺は優しく抱き締め返し頭を撫でれば鼻を啜りながらも機嫌を直す気配がする
莉犬の不意の照れ隠しのビンタを慣れた手つきで交わして資料に目を戻す
チラッと見ればもう既に原型を留めていない莉犬スライムを冷たい目で見下ろす
ペラペラ…
オー…相変わらずの嫌そうな顔しとんなぁ
その瞬間目の前が回転して天井が見えたかと思えば今目の前には赤いサラッとした髪が見える
莉犬はようやく俺の上から退けて下を向く
俺はコートを羽織りながら振り向かず一方的に指示を出してその場を後にした
_るぅと_
🎧𓈒 𓂂𓏸•*¨*•.¸¸♬•*¨*•.¸¸♪…
カチカチ…カタカタカタ
この音源もダメか…歌詞もやっぱりイマイチな気がしてきた
やっと書けた物なのに目を通して読めばありきたりな気がする
破り捨てようとした腕を誰かに止められハッとなり後ろを振り返った
相手は…
でも本当にビックリした
ヘッドホンをしていたとしても少しぐらい僕は人が来たら気配を分かるようにしてたのに
この人本気?
曲作り手伝うってそんな簡単に言うとか…甘く見てるんですかね
僕のしてる事を簡単だろ?って言われてる気がしてムカつく
僕は最近寝不足でもある為早く追い返したかったけれどそう簡単に行かず
もう構うのも面倒で彼を無視しようと決心した
結局喋るんですね…
僕は何でこんな事ジェルくんに話して…勝手に思った事が口から出てしまっていた
他の皆より裏表激しくないからなのか…彼に話しても否定されない気がした
実際ムカついたけど
ムッ…歌詞も音も大事なのは当たり前でしょ!
声には出さないがちょっとまた嫌な気分になる
まったく…
コンコン
ん?何か忘れ物したのかな
まだ少し口角が上がってしまっていたが気にせず開ければそこにはジェルくんではなく
少し彼じゃなかったのが残念だった気がした…のは気のせいだろうか
今日は本当に聞き返してしまう事ばかり起きる
そう言えば…これはジェルくんにやってやられましたかね
軽く思い出して微笑めば何故か莉犬が震えている
本当に裏表が凄いのは彼なんだと今更ながら思った
きっと今回は僕と莉犬を少しでも話させる為だったんだろう
僕と莉犬は仲良し相方設定…
頭が良く働いてどう動くのがいいのか全て計算されてる
でも。さっきの言葉は全部本心だった目でしたね
それだけ分かれば僕はもういいです
あそこまで僕を評価してくれる人がいてくれるならその人のそばに居る
それが僕の…生きる価値
いつか彼は本当の僕を知って軽蔑しないのか?
もう離れられるのは嫌だから今は彼をちゃんと見ようと決めた
アンケート
ライバル社はどれがいい?
アンプタック
32%
KnightA
50%
メテオラ
18%
投票数: 22票

















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。