第5話

第5話「traitor」
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2019/08/02 14:51
期日まで3日、午後23時05分
とある埠頭、貸し倉庫前

志)誰もいないな。(辺りを見回す)
里)通信「こちらからも誰も見えないよ」

里津花たちとは耳につけた通信機により会話ができる。

翼)好都合っと、南京錠か楽勝だなw
(かぎ針みたいな物で鍵穴をいじる)

カチャカチャ、ガチン!

翼)はーい、開いた!
志)よし、開けるぞ。

2人で倉庫の扉を開く

ギギギ、、、ガコオォン、、

倉庫の中には沢山の木箱が積まれている
手前の1つをバールで開ける

ギギギ、

志)これは、壺だな。
翼)こっちは絵画だ、流石 闇オークションの商品だな高そうなのばっか。ほとんど盗品なんだろ?
志)ああ、叩けば埃が出る一品ばかりだ。
さっさとツキノジュエルを探すぞ。
翼)了解、宝石だからあるなら小さな箱だよな。(辺りの箱を探し始める)

懐中電灯の光を頼りに探していく
しばらく探すがそれらしい物は見つからない

志)無いな、やはり別の場所か?
里)通信「2人とも!そっちに月野組が!」
翼)なっ、嘘だろ!!(焦る)

バタバタと大勢の足音と共に倉庫の入り口が塞がれる

孝)そこまでだ、ネズミども!

孝明を前に黒服の男たちが銃を構える

翼)っ、なんでこんなタイミングよく!
志)確かに、いいタイミングだな孝明。
翼)なっ!

その言葉に反応した翼が志季を見る

スチャ、

志季の手には銃、その銃口は翼を捉えていた

翼)笑えない、冗談だな...。
志)安心しろ、冗談では無いからな。
孝)そういう事、志季はこっち側だw

翼)裏切りって事か。(志季を睨んで)
志)少し違う、俺たちは寄せ集めだろ?
より金のいい方についただけだ。

孝)そう!これはGAMEさw 勝つ方に賭けるのは当たり前だろw

翼)あぁ、そうかよ!


・・・・

少し離れた車内

翼「笑えない、冗談だな...。」
志「安心しろ、冗談では無いからな。」

里)なっ!(通信機を握りしめて)
大)やられたな。

ガラッ(車のスライドドアが開く)

里)大、どこにいくの⁈
大)もう少し側に行って様子を見てくる。

そう言うと大は出て行ってしまった


・・・・・・

期限まで2日、時刻は午前1時45分
埠頭の倉庫前

翼は志季に銃を突きつけられたまま
海を背に立っていた、

孝)志季、お前の手で始末しろ。
(志季の後ろで腕を組みながら)

志)あぁ、もちろんだ。
(一歩前に出て銃を構え直す)

翼)はっ!顔はやめてくれよ?俺のハンサムな顔に傷がついたらショーのファンが悲しむからさw

志)いいだろう、最後くらいは望み通りにしてやる...。

パァン!
志季の撃った弾が翼の胸を撃ち抜く

翼)ぐぁ....

ドボォン!

その衝撃の所為なのか、
翼はそのまま海に落ち見えなくなった

志)これで、俺が手を切ったのは信じてもらえただろう?孝明。
孝)ああ!歓迎するぜ、志季。

2人は男たちを連れて立ち去る

夜の海は深淵のように暗く冷たかった...


つづく

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