第50話

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2020/05/12 11:00






- 文化祭当日





角名:すごい人だね



祐介:まぁ王子役が侑ってだけで女の子のファンは見に来るやろな



男子:姫役いんのに見て大丈夫なんか〜?( 笑って )



治:……



祐介:…ファンの子よりダメージ強い男が此処におるわ














- 劇が始まって





姉役1:シンデレラ!ちゃんと掃除しなさいよ!



( あなたを蹴り飛ばして )



あなた:ッ!!



治:ッ!?



姉役2:ほんとトロいんだから!



( 洗濯物を投げ付けて )



角名:……多分あの子ら侑のファンの子だよね



祐介:役に紛れてやりたい放題やっとるわけか



治:……( 絶対に許さん )















あなた:ッ……もう何も信じられない……!



( 舞踏会に行けず泣いていて )



女子:…あなた演技上手くない…?



女子:思った…!



治:……



魔法使い( 結々 ):信じられないなんて本心じゃないはずよ。夢は叶うわ…それ!( 魔法を掛けて )



( 一瞬暗くなればすぐに明るくなって )



女子:…!わぁ……!!



あなた:( ドレスに身と纏ったあなたが登場して )



治:…!



男子:すげぇ!



女子:ほんまに魔法みたいやな…!



女子:綺麗〜!



魔法使い:でもこれだけは注意して?夢は夢なの…魔法は0時になったら解けてしまうわ



あなた:わかりました,それまでに必ず戻ります…!


















侑( 王子姿で登場して )



女子:侑くんかっこい〜!!!!



女子:キャー!!!!



侑:…( うっさいわ静かに見てろや喧し豚 と目で送り )



女子達:う"ッ………



あなた:( 彷徨っていて )



侑:……!



( あなたを見つければ手を取り )



あなた:…!




- 2人は恋に落ちたかのように踊り始めて




女子:…映画観とるみたいや…



女子:2人とも素敵やな…!



男子:絵になっとるな〜すごいわ



治:………











ゴーンゴーン






あなた:…!鐘の音…!もう行かなくては…!



侑:…!何で…!



あなた:…さようなら……



( 走り出しガラスの靴を片方脱いで行くために躓いて )



男子:……?なぁ,照明ぐらついてないか?



男子:え?



治:ッ!!!!



( 揺れる照明を見ればズキンッと頭が痛み )




















ガシャンッ


( 照明が外れて )































侑:ッ!!!!あなた危ない!!!!!!



あなた:え……?



( 躓きペタンと座ったまま上を見れば落ちてくる照明に目を見開いて )































ガッシャーン
































男子:おい,大丈夫なのか?



男子:あなたちゃんは?



結々:ッ!あなた!!!!( 叫んで )



侑:ッ……!!


































あなた:……?( 痛くない…… )


































治:……大丈夫か?あなた



( あなたを抱き締めて微笑んで )
























あなた:…え…治くん?



- 照明の落ちたすれすれの所に2人はいて


























治:……今までごめんな



あなた:……え……?



治:……俺はやっと,本物の王子になれるわ



( 微笑めばあなたを抱き上げて )



あなた:え……?



侑:…!!



結々:あなた…!!!!



男子:あなたちゃんと治や…!!



遥香:よかった…!!( 涙を流していて )



治:( 落としたガラスの靴を取りステージを降りれば真ん中へ行き )



あなた:……?



侑:…( なんや…? )



治:……姫



あなた:…?



治:……俺は姫に救われました



あなた:え…?



治:俺は過去の女に裏切られ,恋愛から背を向けていました



紗羅:……!



治:…そんな中で出会ったのが姫,貴女です



あなた:え……



治:姫もまた,過去の裏切りにより恋愛から背を向けていました…でも,そんな俺に前を向かせてくれたのは紛れもない姫です



あなた:…!



治:姫に恋をし,本気で好きになり,人を愛する大切さを俺は思い出しました



結々:治くん……



治:…ようやく手に入れた姫。しかし俺は事故で貴女の記憶のみを無くしてしまいました



女子:…これは実話…?



女子:わかんない…



治:…記憶を失ったことにより沢山姫を傷付け自分から手放す行為もしました



あなた:……



治:…しかし愛は本物。俺はまた真実の愛に気付き,記憶が無くとも姫,また貴女に恋をしました



男子:え…!



男子:すげぇ……



治:……そして今,全てを思い出しました



あなた:え……?



治:…長らくお待たせしてしまい申し訳ございません



( あなたの片足を出せばガラスの靴を履かせて )



あなた:……!
































治:…俺を姫の王子にしてくださいますか?



( 跪いて手を取り )































あなた:ッ……( ポロポロと涙を流して )



女子:…!



女子:演技やない…本物や……



あなた:ッ…王子



治:…?



あなた:ッ…私の王子は貴方しかいません……!



( 涙を流しながら綺麗に微笑んで )



治:…!( 微笑めばフワッと抱き上げて唇を重ねて )














- 体育館内が拍手で包まれた




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